寝たきりの高齢者も楽しめる!レクリエーション9選

使えるハウツー

介護施設にある折り紙
余暇活動のなかでもレクリエーションの時間は、誰にとっても楽しいひととき。体が自由に動かせず一日の大半をベッドの上で過ごしているなら、なおのことでしょう。そこで今回は、寝たきりの高齢者向けレクリエーションのアイデアをご紹介します。

ご紹介するのは、寝たきりの方もそうでない方も一緒になって楽しめるレクから、介護度の高い方にも楽しんでもらえるレクまで全部で9つ。準備する物がとくに必要ないものもありますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

寝たきり度が低めの方へのおすすめレク5選

寝たきりの方も、みなさんで一緒になって楽しめるレクリエーションをご紹介します。ここでは「寝たきり度が低めの方」として、一日の大半をベッドの上で過ごしていても、介助があれば車いすなどに移乗して座位を保てる方を想定しています。

  1. 懐かしい歌を合唱する
    歌うことには、ストレスを発散してリフレッシュできたり、心肺機能のトレーニングになるなど、うれしい効果がいくつもあります。さらに昔よく聞いていた歌であれば、思い出が鮮明によみがえってくるといった脳の活性効果も期待できます。入眠傾向のある方も歌レクなら興味をもっていただきやすいので、車いすで座位が保てるならぜひ参加していただきましょう。自分は歌わなくても、他の人の歌を聴くだけでもOKです!
  2. じゃんけん肩たたき
    スタッフとご利用者、またはご利用者同士でペアになってもらい、じゃんけんをして負けた方が勝った方の肩たたきをします。叩く動作が難しければ、マッサージとして背中をさすったり、手を握ってもらうだけでもOK。ルールが簡単でとっつきやすく、自然に笑顔と会話が生まれるレクリエーションです。
  3. テーマつき散歩
    普段からしている、車いすで施設の外へ出る散歩。そこに「テーマ」を付け加えてレクにしてみませんか?たとえば花が好きな方なら「季節の花をいくつ見つけられるか」、動物が好きな方なら「動物を探す散歩」など。昔からこのあたりにお住まいの方なら、「昔と今とで街の様子がどう変わったか」を教えてもらう散歩などもいいですね。
  4. メモ帳とペンや、ビニール袋などを持って出かけ、見つけたものを書き留めたり、持ち帰ったりしてみましょう。「帰るまでに5つ見つける」などと目標を設定し、ゲーム性を持たせることもできます。

  5. 映画鑑賞
    映画を見るのがお好きだった方なら、若い頃にきっと見たであろう昔の名作映画などを一緒に見てみるのはいかがでしょうか。もちろん最近のヒット作でも、本人が興味を持っていたり、話の筋がわかりやすいものなら適しています。高齢者が活躍する映画もたくさんありますが、そうでなくても単純明快なヒーローものや、おなかを抱えて笑えるようなコメディーなどが楽しんでもらいやすいでしょう。
  6. 外部ボランティアによる催し物に参加
    歌や楽器演奏、マジックやバルーンアートなど、聞くだけ、見るだけで楽しめるレクリエーションはみんなが大好き。その場の楽しい雰囲気を共有するだけでも、ストレス発散効果が期待できます。もちろん無理強いにならないよう、ご本人の意向も確認したうえで、興味を示されたものにはぜひ参加してもらいましょう。

寝たきり度が高めの方も楽しめるレク3選

ここでは「寝たきり度が高めの方」として、障がいが重く自力で寝返りがうてない方を想定し、無理なく楽しめるレクのアイデアをご紹介していきます。

  1. アロマを使ったマッサージ
    アロマテラピーで使うのは、植物の成分が凝縮されたエッセンシャルオイル。植物によってさまざまな香りや効能があり、リラクゼーション効果や認知症予防にもよい影響があるといわれています。いくつかエッセンシャルオイルを用意しておき、好きな香りを選んでもらいましょう。
  2. 選んでもらったエッセンシャルオイルを、マッサージオイルにほんの少し混ぜて、ひとときハンドマッサージやフットマッサージを楽しんでもらいます。医療行為になるのでツボ押しはできませんが、ゆっくり優しくさするだけで、じゅうぶんな癒やし効果が期待できます。マッサージをしながら、選ばれたエッセンシャルオイルについて説明したり、ヒーリングミュージックなどをかけるのもいいアイデアです。

  3. 読み聞かせ
    利用者様に読んでほしい本を選んでもらい、代読します。聞き取りやすいよう、ゆっくり、ハッキリと発音することを心がけましょう。読み終わったら感想を聞かせてもらったり、こちらが読んで分からなかったところを質問したりしてもいいですね。表情や反応を見ながら心をこめて読めば、よいコミュニケーションになります。利用者様に知識欲を満たしていただけるレクリエーションです。
  4. メイクやネイル
    女性なら、プロに来てもらってメイクやネイルをしてもらう「オシャレ系」レクもおすすめ。普段しないオシャレをすることで気持ちもパッと華やぎますし、周囲から褒めてもらえることで、気持ちも明るくなり自信につながります。キレイになったらスタッフがカメラマン役になり、花やグリーンをバックに写真撮影を♪ より非日常感が演出できます。メイクやネイルに興味のない男性の場合は、メイクの専門家に似合う色を選んでもらったり、ネイリストにハンドトリートメントをしてもらうのもいいですね。

タッチケアで癒やしの時間を

高齢者へのタッチケア
表情が乏しい、反応がほとんどないなど、完全な寝たきり状態の方には「優しくふれること」をレクリエーションにしてみませんか。先にご紹介した肩たたきやハンドマッサージなどの「ふれるレク」には、優しくふれることで癒やしホルモンである「オキシトシン」が分泌されるという効能があるそうです。オキシトシンは痛みやストレスを大きく緩和したり、認知症の周辺症状も改善することがあるとも言われています。体への負担も少ないので、きっと喜んでいただけるはず。

この方法は「タッチケア」「タクティールケア」などと呼ばれ、NHKのテレビ番組でも紹介されるなど、最近じわじわと注目を集めています。やり方のポイントは、手のひらを相手の背中などにピッタリつけて、1秒に5cmほどを目安にゆっくりとなでること。そうすると、される側もする側もオキシトシンの分泌が促され、リラックスできることが分かってきました。医療行為ではないので、誰でもすぐにチャレンジできるのもよいところ。ご家族の方にやっていただくのもいいですね。

>タクティール(R)ケアについて(株式会社日本スウェーデン福祉研究所)

>NPO法人 タッチケア支援センター

>痛み&認知症に効く!「癒やしホルモン」の驚きパワー (NHKホームページ)

レクで寝たきりの進行を防ごう

施設でレクリエーションをしている様子
高齢者が寝たまま体を動かさない状態が続くと、早いスピードで筋力が衰え気持ちも落ち込み、完全な寝たきり状態に移行してしまいます。これを防ぐのにも役立つのがレクリエーション。レクでは座位になることが多いので、楽しみながら体を適度に動かすことができ、筋力低下の防止につながります。

ただしすでに長く寝たきりの生活が続いている方は、体の機能が低下し疲労を感じやすくなっています。レクリエーションでは、体の状態に合った難易度に設定することと同時に、無理をしないことも大切。様子を見て疲れているようなら、レクの途中でも早めに切り上げるような配慮も必要です。

介護におけるレクリエーションは、ストレスを発散し充実感を得て、人生に喜びをもたらすかけがえのない時間です。楽しいひとときを過ごしていただけるよう、体への負担に配慮しながらお手伝いしていきましょう。

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