3分で分かる介護福祉士とケアマネジャーの違い

資格・スキル

介護現場での実務経験を重ねていくと、介護福祉士という資格と、介護支援専門員(ケアマネジャー)の言葉を耳にすることがありますよね。

ここでは介護福祉士とケアマネジャーの違いを理解し、これからのスキルアップに繋げていただければと思います。

介護福祉士とケアマネジャーでできるコトの違い

介護福祉士は介護現場のプロとして国から認められた国家資格です。

主に介護現場のリーダーとしての任務を担うための必須資格として必要とされている資格です。

ケアマネジャーは家庭や家族と介護現場の橋渡しのポジションとして勤務することが主な役割。就労する職場によって動き方や位置づけも異なってきますが、まずはこのイメージからつかんでおきましょう。

介護福祉士はこんなコトをする人

介護福祉士は主に高齢者介護の現場で活躍しています。

日常での生活動作に介助が必要な方に対して、援助を行っています。その範囲は家事援助や身体介助(更衣、入浴、排せつなども含む)まで多岐にわたります。

介護福祉士や介護士はケアマネジャーが利用者ひとりひとりに必要な介助を予め決めた計画書に沿って直接援助を行います。

介護保険サービスによる介護サービスを行う時は、原則ケアプラン通りのサービスを行わなければなりません。

ケアマネジャーはこんなコトをする人

ケアマネジャーは主に高齢者福祉の分野で活躍している職種になります。

家族との面談、手続き、ケアプランの作成などが主な仕事内容です。

今まで在宅にて生活していた方が病気などにより生活が困難になった時、市町村からの申請を経て、ケアマネジャーが利用者個別にケアプランを作成し、家族との連携をとります。

「○○さんのおばあちゃんがデイサービスに通い始めた」などという会話を聞いたことはないでしょうか?

デイサービスを利用する際には介護保険を利用するケースがほとんどですが、家族が直接にデイサービスに申し込んでいるわけではなく、ケアマネジャーが間に入って手続きをおこなっているのです。

介護福祉士とケアマネジャーの受験資格の違い


介護福祉士とケアマネジャーの受験資格の違いは、「就業期間と従事日数の違い」です。

従業期間は実務経験の対象となる施設(事業)及び職種での在職期間となり、従事日数は従業期間内において実際に介護等の業務に従事した日数となります。日数で計算されるため、一日の就業時間は制限はありません。

介護福祉士は実務経験(3年以上介護等の業務に従事した方)+実務者研修が必要となります。(1095日以上かつ従事日数540日以上)

ケアマネジャーは実務経験5年以上その業務に従事した日数が900日以上となります。

従業期間がどの程度あるのか計算が難しいという場合、”公益財団法人社会福祉振興・試験センター”が、従業期間計算表を用意してくれています。

そして、介護福祉士の実務経験を得ることのできる職場、ケアマネジャーの実務経験を得ることができる職場は多岐にわたります。

介護福祉士の受験資格

介護福祉士の受験資格を得るためのルートは2つあります。

1つは介護の学校に行って国家試験を受験するルート、もう1つは現場での実務経験3年積み、国家試験を受験するルートです。

ルート1 介護福祉士養成施設を卒業

介護福祉士養成施設を卒業するルートの場合は、実務者研修の履修は必要ありません。

ただし現在大幅な見直しが進められている最中であるため、少し注意を。

平成33年までに養成施設を卒業できる場合は、試験を受けることなく卒業後5年の間は介護福祉士資格取得者と見なされます。さらに卒業後5年間、続けて介護の実務経験を積むことで、5年後も介護福祉士を継続することができます。

しかし、平成34年以降に卒業する人からは、介護福祉士になるには国家試験の受験が必須になっています。

ルート2 介護福祉士の受験に必要な実務経験年数

実務経験3年(1095日以上かつ従事日数540日以上)で受験するルートは近年まで、実務経験3年にプラスして、実技試験という項目が設けられていました。そのため、筆記試験が1次試験となり、合格した人が2次試験の実技試験に進むことができました。

しかし、近年このシステムは廃止され、代わりに「介護職員実務者研修」の履修が必須となりました。これから受験を考えている方は、実務者研修の履修期間に注意してください。

実務者研修は実務経験3年がないと受講できないというわけではありません。無資格、未経験者でも実務者研修の資格を取得することも可能です。

介護職員初任者研修の資格を取得していれば、実務者研修の履修期間は少なくて済みますが、いつ申し込んでもすぐに受講できるというわけではなく、上記の無資格の場合の期間に組み込まれるスタンスとなるため、通学は数日間でも、卒業は約半年に1回となります。

受講の開催期間を逃してしまうと、介護福祉士の受験に間に合わないというケースが出てきます。よって介護福祉士の受験に間に合うように、事前に確認と準備が必要です。

介護福祉士の試験は年1回、1月第4週の日曜日に行われます。

受験資格について知りたい方は、”厚生労働省の介護福祉士の資格取得方法について”をお読みください。

ケアマネジャー(介護支援専門員)の受験資格

2017年以前は、旧ホームヘルパー2級や社会福祉主事任用資格を保有している上で実務経験5年(900日)を積んでいれば、受験資格として認められていました。

ただし今回の改訂で、2018年以降は、該当の国家資格(介護福祉士など)を取得した上での実務経験5年が必要となります。

(該当資格:医師、歯科医師、薬剤師、保健師、助産師、看護師、准看護師、理学療法士、作業療法士、社会福祉士、介護福祉士、視能訓練士、義肢装具士、歯科衛生士、言語聴覚士、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師、栄養士、管理栄養士、精神保健福祉士)

そして介護福祉士を取得していれば、試験項目が一部免除されていたのですが、今回の改訂により免除内容も廃止となります。

介護福祉士を得てからの実務経験しか加算されなくなりますので、これから介護業務を始めていくと、必要な実務経験は最短でも合計8年となります。

試験範囲は介護支援分野、保険医療福祉サービス分野があります。介護支援専門員の試験は年1回、10月ごろに行われますが、実施は都道府県により異なる場合がありますので、事前に確認が必要です。

>ケアマネジャーの受験資格、免除される経験や改正内容

3分で分かる介護福祉士とケアマネジャーの違い、後半は

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