初回の面接「インテーク」でのケアマネジャーの心得とは

資格・スキル

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ケアマネジャーは、利用者様一人ひとりの思いをくみとりそれに沿った支援を行うのが仕事です。そのため、介護サービス利用者本人やそのご家族と定期的に面接を行い、じっくり話を聞くことは欠かせません。なかでも初回の面接は「インテーク」と呼ばれ、重要視されています。

今回は基本的なインテークの技術と、良好な関係の土台をつくるためのポイントをお伝えします。また「基本的なことはやっているけれど、もっとスキルアップする方法が知りたい」というケアマネジャーの方には、一歩進んだインテークに役立つポイントや、つい陥りがちな失敗の理由もご紹介していきます。

ゼロから関係を構築する作業はとてもデリケートで神経を使いますが、利用者様やそのご家族とよい関係が築ければ、その後の仕事がグンとはかどり充実します。ぜひ参考にしてみてくださいね。

インテークとは

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介護におけるインテークとは、ケアマネジャーが利用者様と最初に顔を合わせる面接のこと。だいたい50分前後で行うことが多く、このあとに行うアセスメントで心身の状況や今後の希望などをスムーズに聞き出すための下準備としての性格も備えています。

まずケアマネジャーが行うのは自己紹介。利用者様のなかには、介護保険の仕組みやケアマネジャーの仕事について知らない人も多いので、はじめに「ケアマネジャーとは何をする人なのか」を知ってもらい、安心・信頼してもらうことが大切です。

自分のプロフィールやプライベートのことなども織り込みながら、これからの手順や見通しも説明して、不安や緊張を解いてもらうようにしましょう。この流れで契約書や重要事項説明書についても説明し、次回までに目を通しておいてもらうようにするとスムーズです。

そのあと、「今後どうしていきたいか」という意向についても大まかにうかがっておきます。詳細については次回の面接=アセスメントで聞き取っていくので、この段階ではざっくりと「ご本人の意欲の状況」「ご本人とご家族で意向に食い違いはないか」などをつかむことが目的となります。

「とくに希望はない」という人にも、「たとえば○○するにはAの方法やBの方法があります」「(パンフレットを見せながら)こういうやり方をすれば、○○することができます」などと具体的な例を使って投げかけ、イメージを膨らませてもらうようにします。アセスメントまでに考えておいていただけるようにすると、次回スムーズな聞き取りにつなげることができます。家族との話し合いの必要がありそうなら、それもお願いしておくと良いでしょう。

>こちらのコラムも参考に【アセスメントがうまくいく!上手な質問のコツと流れ】

インテークを行う際の注意点

インテークを実りある時間にするためには、準備をしておくことと着地点を見据えておくこと、この2つが大切です。

インテーク前の準備

インテークを行う前の「アポイントをとる」ところから準備は始まっています。電話を使ってのやりとりでは、勘違いや気持ちのすれ違いが起こりやすいため注意が必要。会って話すときよりもよりていねいに、情報を伝えるようにしましょう。

もっとも確実にすべきは時間と場所の確認です。インテークは先方が事務所に相談に来られることもあれば、入院中ならば医療施設を訪問することもあります。初めて会うのに遅刻や忘れ物をしてしまうと第一印象が悪くなってしまうため、その場所への行き方も含めて事前に確認しておきましょう。

それから自分の名刺や事業所のパンフレット、契約書などの書類等、必要なものを確認して持参します。説明の際に、図や写真などがあるとイメージがふくらみ理解してもらいやすくなります。また話した内容などを忘れないよう、メモや筆記用具も必携です。

最後に、身だしなみのチェックも忘れずに。人は外見から多くの情報を得ていますし、第一印象はその後の関係性に大きな影響を与えます。「この人は信頼できる」と感じてもらうために、清潔感のあるきちんとした服装でインテークに臨むことは思っている以上に重要です。

目的の確認

インテークでは前半のうちに、この面接の目的についてお伝えするようにしましょう。もちろん介護保険サービスの最終的な目的は「利用者様の自立支援」ですが、ひとくちに自立といっても人によってイメージするものは千差万別。利用者様とご家族の望む生活を知り、それに合わせてオーダーメイドでケアプランを作るのがケアマネジャーの仕事ですが、そのためには利用者様の思いをよく知ることが欠かせません。

よいケアプランを作るためにはアセスメントが重要であること、その準備段階として初回面接であるインテークがあるということ。今自分たちがどの位置に立っているのか、これからどこに向かおうとしているのかを最初に明確にしておけば、おのずと今話し合うべきことや考えなくてはならないことも見えてきます。行き当たりばったりで終えてしまうより、ずっと実りある面接になるでしょう。

一歩進んだインテークのために

利用者様との関係は、実は出会う前からスタートしています。ほとんどの場合、予備知識として「どんな人か」という情報が入ってくるからです。「問題のある人だから気をつけて」と言われた人の場合、どうしてもケアマネジャーは苦手意識を持ってしまうのではないでしょうか。初めからネガティブな印象を持っていれば、良い関係を作れなくて当然です。先入観を持たず、自分の目で確かめるようにしましょう。

同じことが相手側にも当てはまります。自分のことを「すごくいい人だから相談してみて」と紹介されたのか、「よく知らない人だけど近くだから」と紹介されたのかで、どんなイメージを持って自分を見ているのかがまったく違います。誰からどのように紹介されてこられたかはできるだけ把握しておきたいところ。自己紹介の時にはそれも考慮して、足りない情報を補うようにすると良いでしょう。

インテークで失敗しないためには、自分に正直でいることも必要です。たとえば、自信がないのを悟られないようにと緊張していたら「怖い人・とっつきにくい人」という印象を与えてしまった・・・。「にこやかにしなければ」とどんな話題の時もニコニコしていたら「馬鹿にしているのか」と相手を怒らせてしまった・・・。そんなことが起こりがちです。

大切なのは、背伸びをしない等身大の自分のまま、ケアマネジャーとして誠実に仕事に取り組む姿勢を見せること。実力以上に飾ろうとすれば、本当の信頼関係を結ぶのは難しくなってしまいます。

インテークは長く続く関係のはじめの一歩

ハートのうけわたし

利用者様との初めての顔合わせとなるインテーク、緊張しないほうがおかしいですね。しかし、利用者様やそのご家族の身になってみれば「どんな人が来るのだろう」「これからどうなるのだろう」という不安を抱え、もっと緊張されているかも知れません。

インテークではその不安を解きほぐし、「この人なら信頼できそうだ」「いろいろ相談してみようかな」と思ってもらえるようにしたいですね。そのためにはしっかり準備をしておくこと、目的を明確にして共有すること、自分をよく見せようとしないことなどに注意しておきましょう。

インテークは、これから始まる長いお付き合いの最初の一歩。自分をいつわって接していると、信頼を得られにくいだけでなく、後から苦しくなってしまうかもしれません。丁寧に話を聞き、自分にぶれない軸をもって取り組んでさえいれば飾らなくても大丈夫。しっかり準備をしたら、大きく深呼吸して臨みましょう。

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