介護の面接対策、ポイントは?施設ごとの特徴をふまえたアピールも

資格・スキル

面接を受ける応募者

介護職として働きだす前に誰もが越えなくてはならないハードル、それが面接です。短い時間のなかで自分の良い点を知ってもらうために、面接官がどんなところに注意して見ているかをおさえ、しっかり準備していきましょう。

また介護施設にもいろいろな種類があるため、あなたが希望している介護施設がどんな人物を欲しているか、あらかじめ把握しておくことも役立ちます。その施設で自分のどのような能力が活かせるのか、具体的にアピールできるとよいですね。それではさっそく見ていきましょう。

介護で重要視される要素

求職者に質問する面接官

介護はチームワークなので、周囲のスタッフとスムーズなコミュニケーションがとれるかどうかが重要ポイント。そのため、「コミュニケーション能力の高さ」や「人との関わりのうまさ」等がうかがえる具体的なエピソードは、非常に強い武器となります。

また日々イレギュラーなことが起こる職場なので、「柔軟性」や「ストレス耐性の高さ」も重視されます。自分にそういった要素があるなら、それを物語るエピソードをぜひ用意しておきましょう。

逆に「人と関わるのは得意ではないが、集中して正確に作業できます」といったアピールをされても、あまり魅力を感じてもらえない可能性が。掘り下げて自己分析を行い、自分のなかにある介護向きの要素を見つけておきましょう。

志望動機と転職理由

面接を受ける求職者

志望動機や転職理由は必ずと言って良いほど聞かれる重要項目。事前にしっかり準備しておきましょう。

《介護職未経験の場合:志望動機OK例文》

お年寄りと接することが好きで以前から興味を持っていましたが、子育てが忙しく諦めていました。先日テレビで介護の特集を見て、やっぱりチャレンジしたいという気持ちがふつふつと湧いてきました。子育てが一段落して時間ができたこともあり、家族に相談したところ「世話好きなところが向いていると思う」「応援するからがんばって」と背中を押してもらえたので、思い切って応募しました。
→高齢者が好きなこと、世話好きな性格が伝わるのでOK。家族からの協力が期待できる点も、採用側として心強いです。

《介護職未経験の場合:志望動機NG例文》

未経験でも学ばせてもらえるということだったので、私でもできるかなと思って志望しました。勉強して資格もとりたいと思っているので、取得をバックアップしてもらえる点も魅力的でした。
→学ぶ姿勢は伝わるのですが、受け身な点がやや不安を感じさせてしまいます。自分にとってのメリットばかりを語るのではなく、自分を採用すると相手にとってどんなメリットがあるかが伝わるように考えましょう。

こちらのコラムも参考に≫「未経験から介護職の志望動機の書き方。例文も参考に」

《介護職経験者の場合:転職理由OK例文》

以前の職場では業務改善のための意見をあげても変化がなく、雑事に手をとられケアの時間が圧迫されて歯がゆく思っていました。もっとケアの質を高めたいと考えていたときに、こちらで掲げられている「ひとり一人に寄り添う」というモットーに出会い、深く共感しました。またICTや介護ロボットなどの新しい取組みも積極的にされている点に魅力と将来性を感じ、転職を志望しました。
→以前の職場の批判に終わらず、そこで自分がどんな努力をしたか、また新しい職場の方針や理念に自分の価値観が合っている点を盛り込んでいます。

こちらのコラムも参考に≫「介護職の転職理由をランキング紹介|面接で好感を持たれる伝え方例文」

聞かれる質問

面接の応答する求職者

介護の面接ではスキルや資格の話ばかりでなく、人柄を知るための質問が必ず聞かれます。以下のような質問がきたらどう答えるか、自分の中でシミュレーションしておくと、いざというときに慌てずにすみます。「実際こんなことがありました」と語れる具体的なエピソードがあれば強力な武器に。

《性格》

「周囲からはどんな人と言われることが多いですか」→「そう言われることについてあなた自身はどう思いますか」

《チームワーク》

「あなたのチームにチームワークを乱す人がいたらどうしますか」→「なぜそうするのですか」
「コミュニケーションで心がけていることを教えてください」

《介護観・価値観》

「介護で一番大切だと考えるものは何ですか」
「どんなときに一番喜びを感じますか、具体的に教えてください」
「あなたにとっての理想の働き方を教えてください」

《ストレス耐性》

「あなたが一番ストレスを感じたのはどんなときですか」→「そのときどう対処しましたか」

話していないときの態度にも注意を

面接では、何を話すかと同じくらい「聞いているときの態度」が重要です。表情や体の向き、目線といった非言語は、良くも悪くも言語以上に多くのことを伝えてしまいます。面接官が話しているときには、目を見てうなずきながら話を聞くなど、態度でも熱意をアピールしましょう。

逆に面接官の話にまったくノーリアクションだったり、相手の話を遮って自分のアピールをしたりしないように注意。コミュニケーション能力に難ありととらえられてしまう可能性があります。

介護施設ごとの特徴を踏まえたアピールポイント

介護施設の内観イメージ

デイサービス

比較的介護度の低い利用者が多くレクリエーションの比率が高めなので、コミュニケーション能力の高い人が向く。

《アピールポイント》

明るい、人懐っこい、盛り上げ上手、レクリエーション経験ありetc

特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設):特養

介護度の高い方が多く身体介護が多めなので、介護の経験を活かしたい人や介護スキル全般を磨きたい人に向く。

《アピールポイント》

体力あり、介護経験あり、資格ありetc

介護老人保健施設

在宅復帰を目指す施設で多職種が協働するシーンが多い。リハビリに興味のある人、医学的な知識も吸収したい人におすすめ。

《アピールポイント》

協調性が高い、チームワークが好き、介護経験ありetc

介護付き有料老人ホーム

顧客満足度を追求している施設が多く、介護のスキルだけでなく接遇スキルも求められる。

《アピールポイント》

接遇スキルあり、社会人経験ありetc

グループホーム

認知症の方を家庭的な雰囲気のなかで支援。認知症介護に興味のある人、一人ひとりの高齢者とじっくり関わりたい人に向く。

《アピールポイント》

認知症の知識や認知症介護の経験あり、忍耐力ありetc

訪問介護

基本的に利用者宅を一人で訪問しサービスを提供するため、団体行動が苦手でも大丈夫。

《アピールポイント》

責任感が強い、時間を守れる、臨機応変な対応力etc

落ち着いて自分をアピールしていこう

やる気を見せる介護職員

介護の面接で見られているのは、実は「スキル」よりも「人柄」です。資格や経験があればそれに越したことはないですが、いくらスキルがあっても自施設の理念や環境に合わず、すぐに辞められてしまえば施設にとっては損失でしかありません。

面接官の一番の関心事は、応募者の「誠実さ」「謙虚さ」「責任感」など、「この人と一緒に働きたい」と思えるかどうか。また自施設の価値観に共感してくれるかどうか、環境に馴染んでイキイキと働いてくれそうかなどに着目して見ています。

ですから今は未経験で資格を持っていなくても、また面接でスラスラしゃべることができなくても大丈夫。落ち着いて、自分の良さをアピールしていきましょう。

面接で緊張しすぎてうまく話せなくなってしまう人、自分のアピールポイントが分からないという人は、介護の人材エージェントに登録・相談してみるのもおすすめ。

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