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介護派遣の「夜勤専従」で働くメリットは?給与や勤務時間、無理のない働き方のヒント

介護の仕事

かけ布団を直す女性介護士と笑顔で答える高齢女性(夜勤)

介護派遣は、正社員やパート・アルバイトなどの直接雇用とは異なり、派遣会社と雇用契約を結び、派遣先の事業所に出向いて業務に従事する働き方です。

そのなかでも「効率よく稼ぎたい」「日中の時間を有効活用したい」と考えている方に選ばれているのが、「夜勤専従」という働き方です。

夜勤専従の働き方に興味はあるものの「仕事内容やスケジュールはどうなっているのか?」「夜勤ばかりで体調を崩さないか」と疑問や不安を持つ方は多いのではないでしょうか。

今回は、介護派遣における夜勤専従の基礎知識やメリット・デメリット、気になる給与事情、無理なく働くためのヒントまで分かりやすく解説します。

介護派遣の「夜勤専従」の働き方とは?

介護派遣の夜勤専従とは、「夜間の時間帯のみ勤務する」働き方です。

入所型施設や宿泊サービスを提供する介護事業所では、24時間体制でケアを提供しており、夜間においても入居者の見守りや急変時の対応が求められます。

しかし、介護業界全体で人手不足が深刻化する今、日勤と比べて夜勤の人員が不足している事業所も少なくありません。そこで、夜勤専従で働いてくれる派遣職員を受け入れる事業所が多く見られるようになっています。

なお、派遣という就業形態は、事業所ではなく派遣会社(派遣元)との雇用契約を結び、給与や手当が支払われる仕組みとなっています。介護派遣の詳しい仕組みについては、以下の記事をご確認ください。

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介護派遣の夜勤専従は大変?働き方の特徴

介護派遣の夜勤専従で働くにあたって「日勤と仕事内容は違うのか?」「勤務時間や休日はどうなるのか?」と気になるのではないでしょうか。

ここでは、夜勤専従での働き方の特徴を解説します。

夜勤専従での主な仕事内容

入所型施設における夜勤の基本的な仕事内容は、以下のとおりです。

▼主な仕事内容

時間帯仕事内容
夕方~深夜(就寝前)夕食の準備・介助服薬や更衣、洗面の介助就寝前の準備(ベッドへの移動や消灯)
深夜~早朝就寝中の巡回・見守り事務作業(介護記録の記入、引き継ぎ準備)体位変換ナースコール対応
早朝~午前中(起床後)起床の介助朝食の準備・介助服薬や更衣、洗面の介助日勤スタッフへの引き継ぎ

夜勤専従の仕事は、就寝前の準備から翌日の起床までのケア・見守りが中心となります。利用者が就寝している時間帯が多くを占めるため、日勤と比べて利用者や職員同士のコミュニケーションは少なく、仕事内容が固定されやすいことが特徴です。

入浴介助については日勤の職員が夕方までに対応するケースが多く、夜勤職員によるレクリエーションや機能訓練の対応はありません。

シフト形態(2交代制・3交代制)

介護施設の夜勤は、2交代制または3交代制のシフト形態が主流となっており、それぞれ勤務時間やスケジュールに違いがあります。

2交代制は、日勤と夜勤の2つの時間帯でシフトを組む形態です。1回の夜勤が約16時間になり、2日分の勤務日数をまとめて働く扱いになります。例えば、16時~翌日10時まで(休憩2時間)のタイムスケジュールは以下のとおりです。

▼【2交代制】夜勤のタイムスケジュール例

時刻スケジュール
16:00出勤、日勤スタッフからの引き継ぎ
17:00夕食の準備
18:00夕食の介助、服薬の介助、片付け
19:00就寝準備
21:00消灯、介護記録の作成、職員の夕食休憩
23:00巡回・見守り・ナースコール対応
02:00休憩・仮眠
04:00巡回・見守り・ナースコール対応、事務・庶務
06:00起床介助、健康チェック
07:00朝食の準備
08:00朝食の介助、服薬の介助、片付け
10:00日勤スタッフへの申し送り、退勤

3交代制は、日勤・夕勤(準夜勤)・深夜勤といった3つの時間帯でシフトを組む形態で、1回の夜勤で働く時間は約8時間になります。一般的な23時から翌日8時(休憩1時間)までのタイムスケジュールは、以下のとおりです。

▼【3交代制】夜勤のタイムスケジュール例

時刻スケジュール
23:00出勤、夕勤スタッフからの引き継ぎ
00:00巡回・見守り・ナースコール対応、事務・庶務
03:00休憩・仮眠
04:00巡回・見守り・ナースコール対応、事務・庶務
06:00起床介助、健康チェック
07:00朝食の準備・介助、服薬の介助
08:00片付け、日勤スタッフへの申し送り

勤務日数・休日の取り方

2交代制と3交代制では、夜勤の勤務日数や休日の取り方が異なります。それぞれの違いは、以下のとおりです。

▼勤務日数・休日の取り方の違い

項目2交代制3交代制
勤務日数の数え方2日 ※1回の夜勤で2日分をカウント1日 ※1回の夜勤で1日分とする
1週間の出勤日数2~3回4〜5回
夜勤明けの扱い休日扱いにならない原則休日扱いにならない ※例外的に休日扱いになる
夜勤明けの翌日休日になる出勤になる場合がある

労働基準法における法定休日は、週に1回(または4週間に4日)与えることが使用者に義務づけられています。この法定休日は、原則として暦日(0時~24時まで)を指しているため、日をまたぐ「夜勤明けの当日」については休日として扱われません。そのため、夜勤明けの翌日が休日に設定されます。

ただし、3交代制(8時間)の交代勤務の場合、暦日ではなく「連続24時間の休息時間」を与えれば休日扱いにできるという例外もあります。そのため、夜勤明けの翌日にシフトが入る可能性もあります。

出典:厚生労働省『介護労働者の労働条件の確保・改善のポイント』『第4章 労働時間、休憩及び休日

夜勤専従の介護派遣で働くメリット

夜勤専従の働き方は、日中の時間を有効活用しながら効率的に稼げるメリットがあります。具体的なメリットを5つ紹介します。

割増賃金で時給がアップする

夜勤専従の大きなメリットは、割増賃金がつくことです。

労働基準法第37条では、時間外労働・休日労働・深夜労働に対して一定割合以上の割増賃金を支払うことが義務づけられています。

夜勤専従として働く場合、22時~翌日5時までの勤務時間に対して「深夜手当(1時間当たりの賃金額の25%以上)」がつくため、日勤と比べてもらえる給与額が高くなるメリットがあります。

出典:厚生労働省 東京労働局『しっかりマスター労働基準法 割増賃金編

日中の自由時間が増える

夜勤専従のシフトでは、翌日の午前中に退勤できるため、夜勤明けの日を有効活用することが可能です。また、原則として夜勤明けの翌日は休日になることから、連続した自由時間を確保しやすくなります。

日中の自由時間が増えると、平日の日中しか開いていない役所や銀行での手続きを行えたり、混雑しない時間帯に買い物を済ませたりできるメリットがあります。また、日中の時間をダブルワーク(副業)や資格取得の勉強に充てることも可能です。

日勤よりも業務内容が固定されやすい

介護施設の夜勤では、就寝前・起床後の準備と夜間の見守りが中心となるため、業務内容が固定化されやすい特徴があります。

日勤と比べて介助・ケアの範囲が限られるほか、レクリエーションやご家族の対応、多職種との連携などが基本的に発生しないため、早く仕事に慣れやすいメリットがあります。

少人数体制で人間関係に悩まされにくい

夜勤の人員体制は施設の形態や規模によって異なりますが、1~3人ほどの少人数で担当することが一般的です。

日勤の時間帯と比べて配置される職員数が少なく、顔を合わせるメンバーがある程度固定されるため、人間関係のトラブルが起きにくいと考えられます。多くのスタッフと関わることにストレスを感じる方でも、気楽に働きやすいことが夜勤専従のメリットです。

変則的なシフトと比べて生活リズムを整えられる

介護職における一般的な交代制勤務では、日勤・遅番・夜勤などといったシフトを組み合わせるため、勤務時間帯が不規則になりがちです。

一方、夜勤専従であれば、「夜に働いて日中に休む」というサイクルが固定されるため、生活リズムを整えやすくなります。変則的なシフトと比べて体調管理がしやすくなるほか、先のスケジュールを立てやすいこともメリットといえます。

夜勤専従の介護派遣で働くデメリット

介護派遣の夜勤専従には、体力的・精神的な負担や派遣ならではの制限があります。事前に知っておきたいデメリットを4つ紹介します。

2交代制は1回の勤務時間が長くなる

2交代制のシフトで夜勤に入ると、1回の勤務時間が約16時間と長くなります。

夜間に休憩・仮眠を取れる時間は確保されているものの、日勤と比べて長時間労働になることから、慣れないうちは体力的な負担や強い眠気を感じてしまう方も少なくありません。

16時間の長時間労働が厳しいと感じる場合には、1日8時間程度の3交代制または日勤を組み合わせた変動シフトの事業所を検討したほうがよいでしょう。

社会的な活動時間とずれてしまう

夜勤専従は、「夜間に働いて昼間に休息をとる」という昼夜逆転の生活になりやすく、社会的な活動時間とずれてしまいます。

そのため、「家族と一緒に過ごす時間がとれない」「友人と予定が合わなくなる」「夕食などの夜のイベントに参加しにくい」といった点がデメリットに感じる方もいます。

ワンオペで負担が大きい施設もある

介護施設のなかには、1つのフロア・ユニットを1名の職員で担当する「ワンオペ夜勤」になるケースも珍しくありません。

ワンオペ夜勤は、自分のペースで集中して働きやすい利点がありますが、職員への業務負荷が増えやすく負担を招く可能性があります。「業務に追われ、休憩が十分に取れなかった」というケースも考えられます。

また、夜間に急変や緊急事態が起きた際には、自分で初期対応や判断をしなければならないため、介護職の経験が浅いうちはプレッシャーに感じる方も少なくありません。

同じ施設で働けるのは最長3年までになる

労働者派遣法において、派遣労働者が同じ派遣先で働ける期間は「最長3年まで(いわゆる3年ルール)」と定められています。

勤務年数が3年を超えると、派遣先(または部署)を変えるか、事業所と交渉して直接雇用に切り替えなければなりません。同じ職場でキャリアアップを目指す方や、一つの職場で安定した長期就労を望む方にとっては、派遣という働き方が向かないことがあります。

出典:厚生労働省『派遣で働く皆様へ

介護派遣の夜勤専従の給料はどれくらい?

介護派遣の夜勤専従では、「時給×働いた時間」に「深夜手当」が上乗せされた金額が給料になります。派遣労働者の平均賃金と深夜手当の例について解説します。

派遣労働者の賃金

厚生労働省『令和6年度 労働者派遣事業報告書の集計結果』によると、介護サービス職業従事者の賃金は、以下のとおりです。

▼派遣労働者の賃金

区分1日(8時間)の平均額1時間に換算した金額(※)
派遣労働者(平均)11,093円1,387円
無期雇用派遣労働者11,292円1,412円
有期雇用派遣労働者11,100円1,388円

※小数第一位を四捨五入

時給に換算すると平均1,387円となり、東京都の地域別最低賃金(令和7年度)の1,226円よりも高水準になっていることが分かります。

出典:厚生労働省『令和6年度 労働者派遣事業報告書の集計結果』『令和7年度 地域別最低賃金 全国一覧

深夜手当の金額

1時間当たりの賃金(時給)を1,387円とする場合において、支給される深夜手当の金額をシミュレーションします。2交代制・3交代制のそれぞれの深夜手当は、以下のとおりです。

▼【シフト形態別】深夜手当の金額

 2交代制3交代制
勤務時間16時~翌日10時23時~翌8時
休憩時間2時間 (21~22時、翌3~4時)1時間 (翌3~4時)
実働時間拘束時間18時間-休憩2時間=実働16時間拘束時間9時間-休憩1時間=実働8時間
深夜労働の時間22時~翌3時まで:5時間 翌4時~5時まで:1時間 5時間+1時間=合計6時間23時~翌3時まで:4時間 翌4時~5時まで:1時間 4時間+1時間=合計5時間
深夜手当額(1,387円×0.25)×6時間 =2,082円(1,387円×0.25)×5時間 =1,735円
1勤務の給与額1,387円×16時間+2,082円 =24,274円1,387円×8時間+1,735円 =12,831円

※小数第一位を四捨五入

なお、2交代制の夜勤では勤務時間が1日8時間を超えますが、「1ヶ月単位の変形労働時間制(※)」という仕組みが採用されるため、8時間を超えた分の時間外手当(残業手当)は対象外になり、深夜手当のみが適用されます。

※1ヶ月以内の期間を平均して1週間当たりの労働時間が40時間になるように調整することで、特定の日または週に1日8時間・週40時間を超える労働が認められる制度。

出典:厚生労働省『1か月単位の変形労働時間制

夜勤専従の働き方が向いているのはこんな人!

働く時間帯や勤務のサイクルが特殊な夜勤専従は、人によって向き・不向きがあります。夜勤専従が特におすすめなのは、以下のような人です。

▼夜勤専従が向いている人

  • 少ない出勤回数で効率よく収入を得たい人
  • ダブルワークや資格勉強、趣味のために日中の自由時間を確保したい人
  • 複数人のチームよりも少人数体制で働きたい人
  • 夜型の生活に慣れており、体調管理が得意な人

派遣という就業形態を選べば、自分の希望条件を伝えて派遣先を紹介してもらえるため、夜勤専従でも無理なく働ける職場を見つけやすくなります。

介護派遣の夜勤専従で無理なく働くためのヒント

同じ夜勤専従でも、事業所によって働きやすさは異なります。ここでは、心身の負担を抑えながら無理なく働き続けるためのヒントを3つ紹介します。

1.就労環境が整った事業所を見極める

夜勤による体力的な負担を抑えるには、就労環境が整った事業所を選ぶことが重要です。

就労環境について事前に確認しておく点には、以下が挙げられます。

▼確認しておくこと

  • 仮眠室の有無や設備の状況(簡易ベッドやリクライニングチェアなど)
  • 夜間巡回の負担を軽減する見守りセンサー
  • スタッフ間の連携をスムーズにするインカム
  • 介護記録作成ツール・アプリ など

特に1日の勤務時間が長くなる2交代制のシフトでは、快適な仮眠室があると疲れをリフレッシュしやすくなり、疲労の回復や集中力の維持につながります。

2.事業所ごとの夜勤業務の違いを理解しておく

事業所の種類・規模によって、夜勤の対応業務や人員体制が異なります。

介護職での経験・スキルや体力的な負担などを踏まえて派遣先を選ぶことが、無理なく働くためのポイントといえます。

▼事業所ごとの特徴

事業所の種類夜勤の人員体制夜勤業務の特徴
特別養護老人ホーム(特養)定員60名以下:1人以上 定員61名以上:2人以上 ユニット型:2ユニットごとに1人以上要介護度が高いため、定期的な体位変換やナースコール対応が発生しやすい。
介護老人保健施設(老健)2ユニットごとに1人以上医療ニーズの高い利用者が入所するため、緊急時の医師・看護師の連携が求められる。
グループホーム1ユニットに1人以上(または3ユニットに2人以上)見守りと巡回が中心。認知症特有の対応力が求められる。
有料老人ホーム1人以上幅広い介護度の利用者に合わせたケア・見守りが必要。

3.睡眠管理で生活サイクルを整える

夜勤専従で働くうえで大切なのが「睡眠管理」です。睡眠時間が不足したり、睡眠サイクルが不規則になったりすると、体調不良を招く原因になります。

睡眠管理を徹底して生活サイクルを一定に保つことが、夜勤を無理なく続けるコツといえます。夜勤前・夜勤明けの効果的な睡眠の取り方は、以下のとおりです。

▼夜勤前・夜勤明けの睡眠スケジュール例

タイミング睡眠の取り方
夜勤前午前中~日中に軽く活動する(散歩や買い物など)昼過ぎから夕方にかけて1時間半~2時間ほど仮眠をとる
夜勤明け帰宅後3~4時間ほど睡眠をとり、昼に一度起きて日光を浴びる昼食を食べて軽く活動し、眠気がある場合は午後(夕方まで)に1時間ほど昼寝をする夜はいつも通りの時間に就寝する

夜勤明けの日は、夕方まで眠らず昼頃に起きて日光を浴びることで、体内時計を整えやすくなり、その日の夜の睡眠の質を高められます。

夜勤専従の職場探しはプロへの相談がカギ

面談で説明をする女性

介護派遣の夜勤専従は、深夜手当によって日勤よりも時給が高くなるほか、出勤回数が少なく日中の自由時間を有効活用できることが魅力です。ダブルワークや趣味など、プライベートを優先して働きたい方に向いている選択といえます。

無理なく働き続けるためには、睡眠管理で生活リズムを整えるとともに、働きやすい派遣先を慎重に見極めることが重要です。自分に合った夜勤専従の職場を探すなら、介護職専門の転職支援・派遣会社に相談することも一つの方法です。

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