介護職員にありがちな悩み、腰痛。悪化すると介護職を辞めなければならない原因ともなります。ベテランの介護職員さんは、腰痛にならないように、何か工夫しているのでしょうか?楽しく介護職を続けるための、腰痛を防ぐ裏技について、ベテラン職員さんにお聞きしました!
コルセットと体操
介護職員は身体が資本。パソコンやデスクに向かっているような仕事と違って、重い方の介助をするのは、特に腰を使います。腰痛を防ぐ知恵を、とある介護付有料老人ホームの、ベテランの介護職員の皆さんにインタビューしてきました!
ベテラン介護職員さん
「身体が硬くなると腰痛になりやすくなるので、ストレッチをしています。介護職員の方の中には、個人的にマッサージに通う方もいます。腰の弱い方は腰痛ベルトを使う方もいますね」
やはり、腰痛ベルト(コルセット)の名前が出ました。これは、腰痛予防や軽減のために役立つアイテムで、「腰部固定帯」とも呼ばれています。身体を支える筋肉や腹筋の働きを助けて痛みの出る姿勢をとらないようにするもので、腰痛を治すものではありませんが、あらかじめ装着しておくと腰痛予防に役立つようです。
この腰痛ベルトにはいくつか注意点があり、正しく装着しないと効果が出ませんし、ずっとつけっぱなしでも筋肉が弱ってしまって腰によくないそうです。注意点を踏まえながら正しく使いたいですね。
※「【腰痛ベルト・コルセット】 – つける位置や効果について」
ベテラン介護職員さん
「特に、介助の際には不意の動きに注意が必要です。急に倒れそうになったりした際、しっかり身体を支えることが必要です。支える際に腰に負担がかかりますので、よく気をつけて見てあげて下さい」
—介護者の腰への負担を軽減するため、多機能型車椅子や移乗シートを使う場合もあるそうですが、こちらの施設では使われているのでしょうか?
ベテラン介護職員さん
「多機能型車椅子は、ご本人様が購入される場合を除いて、うちでは使っていません。また、移乗シートも使っていないですね。重たい方を介助する場合は二人で介助しています」
これから介護職に就かれる方へ、腰痛に関してアドバイスはありますか?
未来の介護職員さんへのアドバイス
「腰痛体操というのがあり、ネットで調べると出てくるので、実践したらいいと思います。腰痛は予防が大切ですね」
そんなわけで「腰痛体操」で調べてみると、色々なサイトでそれぞれの視点から体操が紹介されていました。動画で腰痛体操をわかりやすく紹介しているサイトもありましたので、ベッドやふとんの横にパソコンを置き、画面を見ながらやってみると良いかもしれません。
※「腰痛改善体操」
基本を大切に、面倒がらずに
同じ施設で他の介護職員さんにも、腰痛予防のポイントについて伺いました。
介護職員さん①
「腰痛に関しては、介護の際、日頃から頭に入れて、基本に忠実な介護を心がけています。予防には、軽い体操と、あとはお休みの日にリフレッシュすることが大切だと思います。また、たとえば介護者初任者研修といった研修にいくと、腰にあまり負担にならないような介助の仕方を教えてくれるので、研修で習ったことをしっかり実践するのがオススメです」
介護職員さん②
「ボディメカニクスを頭に入れて、普段から腰に負担がかからないよう心がけています。腰痛も、手荒れも、まめなケアが大切です。たとえば、急いでいるからと、ものをどかさないで介助すると、その場はよくても、いずれ自分の身体の負担になってしまいます。面倒でも、こまめなケアをオススメします」
介護職員の皆様、本当にありがとうございました!
まとめ
今回のインタビューでわかった腰痛になりにくいウラ技は、
といったことでした。腰痛にお悩みの方、腰痛を予防したいとお考えの方、参考になったでしょうか?