転職前にチェック!意外と幅広い「介護に向いている人」

資格・スキル

調べごとをしようとする女性

介護職への転職を考えている人なら、誰もが「私にできるの?」と不安になります。もちろん、介護職は人と深く関わる仕事なので、誰にでもできるわけではありません。介護に向いている人もいれば、向いていない人もいます。

しかし、「自分には無理だろうな」と考えている人でも、意外に適性があることも。では具体的に、どのような人が介護職に向いているのか、考えていきましょう。

介護職に向いている人とは?

介護職は、次のような資質のある人が向いていると言われています。

・人と接することが好きで、思いやりがある
介護は、人のからだに触れたり、人の話を聴いたりする機会が多い仕事。他者と密接に関わるため、人と接することが好きならば楽しく仕事ができるでしょう。

また、利用者様のからだの痛みや変化に気づける細かな気配りが必要なので、相手の立場にたって、相手の話に耳を傾けられる、思いやりのある人が向いています。このような人は、利用者様やご家族から相談を受けた時にも力を発揮できるでしょう。

・高齢者を敬い、尊厳を守ることができる
排せつや入浴の介助は、介助を受ける側にとって羞恥心や精神的ストレスを感じるものです。介護者は、不快な態度で接したり、自尊心を傷つけるような言動は慎み、一人の人間としての尊厳を守ることが求められます。

・オンオフの切り替えが上手
人との関わりが深いぶん、利用者様やご家族からイライラする気持ちをぶつけられることもあります。そんなとき、すぐに気持ちを切り替えられるポジティブさがあれば、ストレスを溜め込まず、より気持ちを楽にして介護の仕事に向き合うことができるでしょう。明るく前向きな人は、周りの職員からも信頼を寄せられます。

介護現場で求められるスキル

笑顔あふれる男性高齢者と介護職員

性格だけでなく、次のようなスキルを持っていると、介護の現場で活躍できるでしょう。

・報連相ができる
利用者様の情報を関係部署間で共有したり、トラブル時に報告したり、判断に迷うときは上司に相談したりと、介護業界では「報告・連絡・相談」(報連相)が非常に重視されると言われています。とくに、チームケアをおこなう施設介護では、医師や看護師、理学療法士など多職種が連携しながら動くため、報連相をこまめに行うスキルは欠かせません。

・体力がある
要介護度の高い利用者様が多い施設では、寝たきりの方やからだの不自由な方の入浴や着替えなどの身体介助をすることになります。限られた時間内でこれらの業務をこなすには、やはり体力が必要。とくに、広い施設を行ったり来たりしなければならない場合や、夜勤がある場合はなお必要でしょう。介護する側が健康的で体力があることは、非常に大切な資質といえます。

・資格があればなお良い
資格を持っていなくても、介護の仕事は始められます。ですが、将来キャリアアップを目指したい場合は、資格を取得しておくことがのぞましいでしょう。働きながらでも資格を取得できる制度が整っている職場もありますので、介護の仕事に慣れてきたら、まずは比較的チャレンジしやすい初任者研修や実務者研修の資格取得を、さらに介護スキルや知識を深めていきたい場合は、介護福祉士やケアマネジャーなどの資格取得をめざしてみてはいかがでしょうか。

「こんな人は向いていない」は本当?

一般的に向いていないと思われる性格の人でも、実は介護業界で活躍できる可能性が十分にあります。

・口下手
コミュニケーションスキルのなかでもとりわけ重要なのは、「相手の話に耳を傾ける」こと。なかには、自分の話をただ聴いてほしいという利用者様もたくさんいます。そんな方にとっては、口下手な人のほうが安心して心を開けるかもしれませんね。
とはいえ、ご家族から相談を受けることもありますから、話上手なほうが安心感にもつながります。周囲の人に自分から話しかける機会を増やすなどし、会話をすることに慣れていけば、話をする力が身につきますよ。

・せっかち
食事や排せつの介助では、利用者様のペースに合わせてじっくり寄り添うことが大切です。しかし、洗濯やご飯の後片付け、介護記録の作成など、環境整備業務や事務作業では、テキパキと手際良く動ける人は重宝されます。とくに、多くの利用者様がご入所されている施設では、せっかちな性格の人が活躍する場面はかなり多いでしょう。
ただし、スピーディーさのなかにも、丁寧さは忘れずに意識してくださいね。

・くよくよ悩んでしまう
オンオフの切り替えが上手な人は、介護の仕事でストレスを溜めにくいと言われております。だからといって、前向きで明るい性格ではないから向いていないとは限りません。
仕事で失敗して悩んでしまうということは、それだけ責任感が強いということ。また、利用者様の言葉や態度が気になって悩んでしまう人は、相手の心やからだの変化を敏感に察知できるスキルを持っているということ。こうした慎重な性格は、介護の現場でとても役に立ちます。

・おっちょこちょいな性格
「ドジをすることが多いから自分につとまるわけがない」と考える人もいるでしょう。でも、おっちょこちょいな人は、ピリピリしがちな施設介護の現場で緊張感を和らげる大きな存在となれる可能性が高いです。このような人は、まずは簡単な介助からスタートしてみてはいかがでしょうか。
ただし介護職は、人の健康、さらに言えば人の命を預かるとても責任ある仕事。うっかりミスが重大な事故につながる恐れもありますから、丁寧に、慎重に仕事をすることが基本中の基本です。ミスをしてしまったら反省し、次に生かすということを繰り返しましょう。

働き方別で考える「向いている人」

みんなでレクリエーションを楽しむ様子

ひとくちに介護職といっても、職種や職場によって適性は異なります。ご自分の性格や興味に合った職種・職場を選んで転職することで、よりやりがいを感じながら充実した働き方ができます。

・施設の介護職員やヘルパー
【向いている人:テキパキ動ける人・チームで働くことが好きな人】
特別養護老人ホームや老人保健施設などには、要介護度が高い高齢者がたくさんご入所しています。大人数を少ない職員で介護するケースも多いため、テキパキ動くことが好きな人に向いています。また、介護職員以外にも医師や看護師、理学療法士など、さまざまな職種の職員と連携して利用者様をサポートするので、チームでの仕事が好きな人におすすめです。

・デイサービス
【向いている人:人を楽しませることが好きな人・発想力のある人】
レクリエーション業務が多いデイサービスでは、高齢者にとって楽しい企画を考えたり、時には人前に出て盛り上げたりするスキルがあると大活躍できます。人を楽しませることが好きな人にはぴったりの職場といえるでしょう。

・ホームヘルパー
【向いている人:人とじっくり向き合いたい人・自由度の高い仕事がしたい人】
利用者様のご自宅を訪問して介護をするホームヘルパーは、プライベートな空間で高齢者とより密接に関わることになります。施設介護よりも自由度が高いぶん、ある程度の介護の技術と的確な判断力が求められますが、一人ひとりとじっくり向き合いたい人にはおすすめ。施設介護で向いていないと感じた人でも、訪問介護へ転職して生き生きと働いているケースもあります。

・ケアマネジャーや生活相談員
【向いている人:ヒアリング力や交渉力のある人・判断力のある人】
利用者様やご家族から聞き取りを行い、相談にのったり最適なケアプラン・サービス計画を提案することが重要な業務。人の話を聞くことが上手で、人と良好な関係を築くことができる人に向いています。また、冷静な判断力や対応力で、ダメなことはダメと言える意思の強さもあると良いでしょう。

介護職への転職には可能性がいっぱい!

胸に手を当てて笑顔を見せる女性

介護職は、大変なことも多い職業ですが、それも忘れてしまうほど多くの人から感謝され、やりがいを感じることが多い職業です。人の役に立てることに喜びを感じ、思いやりをもって高齢者と接することができる人なら天職といえるでしょう。

「自分には向いてないのでは?」と不安を感じる人も、施設や訪問、デイサービスなど選択肢はたくさんありますから、きっとぴったりの職場が見つかるはず。

また、年齢も経験も関係なく全員がキャリアアップできる業界でもあるので、転職後に生き生きと働いている自分をイメージして、ぜひ飛び込んでみてください。

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