「もっと給料を上げたい！」と、ケアマネジャーを目指している介護職のみなさん。理想を追うなら、資格をとった後もさらに給料をUpするための方法を考えておくべきなのかもしれませんね。

本記事では、ケアマネジャーの平均年収をさまざまな角度から解説し、今後の動向について分析。ケアマネジャーがさらに給料を上げるための3つの方法もご紹介します。

あなたの収入Upにつながるよう、ぜひ参考にしてくださいね。

ケアマネジャー年収・給料の詳細分析

引用：「令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果」（厚生労働省）参考第79表p.144

「令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果」（厚生労働省）によると、常勤のケアマネジャー（介護支援専門員）の平均月給は、35万3,560円です。

この表の平均月給には、基本給（月額）に手当と一時金（4～9月支給金額の1/6）が含まれており、12ヵ月をかけると、平均年収は424万2,720円です。

平均年齢49.8歳、平均勤続年数11.8年での平均なので、ケアマネジャーになったばかりの方や勤続年数が短い方ですと、もう少し低くなるとみられます。

引用：令和３年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要（厚生労働省）p.18

なお、ケアマネジャー（介護支援専門員）の令和2年9月と令和3年9月の平均給与額を比較すると、令和3年は前年度よりも7,660円増加しています。

◆男女・年齢別

引用：令和３年度介護従事者処遇状況等調査結果（厚生労働省）p.251

ケアマネジャーの給料を、男女・年齢別に見ていきましょう。

令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果（厚生労働省）によると、常勤の男性ケアマネジャーの平均月収は34万1,290円、常勤の女性ケアマネジャーの平均月収は31万2,990円で、男性では40代、女性では50代にピークを迎えています。

◆職場別

令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果（厚生労働省）より、職場別にケアマネジャーの給料を比較してみます。（月給・常勤の場合）

• 介護老人福祉施設　（41万450円）
• 介護老人保健施設　（38万5,780円）
• 介護医療院　（39万5,180円）
• 訪問介護事業所　（36万4,630円）
• 通所介護事業所　（31万8,490円）
• 通所リハビリテーション事業所　（36万5,260円）
• 特定施設入居者生活介護事業所　（37万2,210円）
• 小規模多機能型居宅介護事業所　（35万430円）
• 認知症対応型共同生活介護事業所　（35万6,120円）

施設で働くケアマネジャーの方が給料が高い傾向が見られます。

介護老人福祉施設と認知症対応型共同生活介護事業所では、54,330円の開きがあります。

参考：令和３年度介護従事者処遇状況等調査結果（厚生労働省）p.247～248

◆施設ケアマネジャーと居宅ケアマネジャー

前述したように、施設ケアマネジャーと居宅ケアマネジャーでは、施設で働く方が給料が高くなります。

理由として、施設ケアマネジャーは、通常の介護業務を兼務することがあり、夜勤をする場合は夜勤手当がプラスされるからです。

居宅ケアマネジャーの場合、基本的に夜勤はないため、夜勤手当がつきません。平均と比べると給料が低めのところが多いようです。

◆他の介護関連資格との違い

引用：令和３年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要p.18

令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要によると、ケアマネジャーは、看護師に次いで給与が2番目に高くなっています。

ケアマネジャー給料 今後の動向は？

令和4年度10月より「介護職員等ベースアップ等支援加算」という新たな処遇改善加算が創設されました。

介護職員等ベースアップ等支援加算の対象者は基本的には介護職員ですが、事業所により柔軟な対応を認めるとされています。

これまで対象外だったケアマネジャーも、事業所によっては給料の加算が期待できる可能性があります。

参考：令和４年度介護報酬改定について（厚生労働省）

ケアマネジャーが給料をアップする方法

ケアマネジャーが給料をアップする方法は、大きく分けて以下の3つです。

1．年数を上げる

前述したように、ケアマネジャーの給料は経験年数が上がるごとに増加していく傾向があります。

経験を積み、専門性を高めていくことで、事業所から評価される場合も。

職場の雰囲気や人間関係がよく、同じ職場でコツコツと給料を上げていきたい場合は、年数を積み重ねていくのがおすすめです。

2．資格を取る（キャリアパス）

資格を取得して給料を上げる方法もあります。

ケアマネジャーとして5年以上の実務経験を積み、主任介護支援専門員研修を修了すると、上級資格の「主任介護支援専門員（主任ケアマネジャー）」が取得可能です。

主任ケアマネジャーの仕事は、ケアマネジャーの人材育成や指導、地域の要介護者が直面している介護・福祉に関する課題への尽力が求められる、責任のある仕事です。

主任ケアマネジャーの資格を取得することで、役職につくなど、キャリアアップや年収アップの可能性が広がるでしょう。

地域包括支援センターでは主任ケアマネジャーの配置が義務付けられていることもあり、転職にも有利です。

参考：主任介護支援専門員の概要（厚生労働省）

3．転職する

前述したように、現在、居宅ケアマネジャーをしている人は、介護老人福祉施設や介護老人保健施設、特定施設入居者生活介護といった施設ケアマネジャーに転職することで、給料アップが可能です。

事業規模によっても平均給料の違いがみられます。賃金構造基本統計調査によると、10人～99人の施設では、男性ケアマネジャーの決まって支給する現金給料28万8,000円に対し、1000人以上の大きな事業所は32万3,700円です。

また、勤務する地域によっても平均年収に差があり、都市部と地方では、都市部の施設が高い傾向があります。

可能であれば、都市部への異動を申し出る、あるいは転職をすると、給料アップが望めます。

参考：賃金構造基本統計調査（職種別第２表）

キャリアアップや転職で給料Up

ケアマネジャーが給料を上げるには、経験を積んだり、資格を取ってキャリアアップを目指したりするとよいでしょう。

ケアマネジャーとしてやりがいを持って働いているものの、業務量に対して給料が見合わず、今後も十分な昇給や手当が望めない場合は、評価制度がきちんと整っている職場への転職を視野に入れてみてはいかがでしょうか。

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