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介護業界の転職市場は?売り手市場?最新の有効求人倍率から徹底解説

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介護業界は他職種と比較して「人材不足」「売り手市場」と言われることがありますが、実際はどうなのでしょうか?

本記事では、介護業界の有効求人倍率や転職市場の実情を最新のデータを用いて解説していきます。

また、実際に介護職として働いている方からのリアルな声や、介護業界の将来性などもお届けします。

介護職・ヘルパーの有効求人倍率は?

「有効求人倍率」という言葉を耳にしたことがある方は多いのではないでしょうか。

介護業界は「有効求人倍率が高い」と言われていますが、まずは、この言葉の意味と、直近のデータについてご紹介します。

有効求人倍率とは

「有効求人倍率」とは、求人数(有効求人数)をハローワークに登録している求職者(有効求職者数)で割った値のことです。

つまり、求職者ひとりに対していくつの求人数があるのかを表しており、下記の通り読み取ることができます。

有効求人倍率が1を上回る=求職者数よりも求人数が多い(売り手市場・人材不足)

有効求人倍率が1を下回る=求職者数よりも求人数が少ない(買い手市場・就職難)

この有効求人倍率のデータは毎月厚労省から発表されており、雇用状況を知るための重要指標のひとつとなっています。

介護業界の有効求人倍率

「介護業界は人手不足」とよく言われますが、全業種と比較して介護業界の有効求人倍率はどうなのでしょうか?

2023年5月のデータによると、全業種の有効求人倍率は1.31倍となっています。つまり、働きたいと思っている人ひとりに対して、求人数がほぼ同じということが言えます。この数値はここ数ヶ月で大きな変動はなく、1.3倍前後を横ばいに推移している状況です。

それと比較して、介護業界の有効求人倍率はなんと3.54倍となっています。すなわち、1人の求職者に対して、求人数が約3.5件あるということです。

なお、全業界・介護業界の2022年4月~2023年5月の推移をグラフにすると、下図の通りになります。

グラフ

これまでの推移をみても、介護業界は継続して有効求人倍率が高いことが分かります。すなわち、常に売り手市場が続いており、人材不足=転職がしやすい業界といえます。

介護業界は無資格・未経験でも働ける?

介護業界は売り手市場ということから、経験者がより良い条件を求めて転職するケースはもちろん、異業界で働いている方が未経験でチャレンジするパターンでも受け入れてもらいやすく、転職が比較的容易と言えます。

実際に、介護業界で働くことが初めての方や無資格の方も歓迎している求人がどれくらいあるのかを見ていきましょう。

介護専門の転職・派遣サイト「かいごGarden」に掲載している求人の中で、未経験OK・無資格OK求人の比率を集計したところ、下記の結果となりました。

グラフ

未経験からチャレンジできる求人は半数以上。また、無資格から始められる求人も3割以上と、介護職の間口は広いことが分かります。

また、職員の育成・定着のために資格取得支援を行っている施設も多くあります。(10,203件/33,291件)※直接雇用の案件のみ

つまり、介護業界には初心者を受け入れ、育成していく土壌があるということが言えるでしょう。

介護業界で働く人へのアンケートでわかったこと

介護職としてお仕事をしているもしくはしていた方に対して、独自のアンケートを行ったところ、介護のお仕事・転職に関するリアルな声が届きました。

介護職が転職を考えるきっかけは?

当社の独自アンケートによると、介護業界で働いたことがある方の中で、異業種から転職したと回答したのは72.5%。(n=164)つまり、10人のうち7人が未経験からチャレンジしたということです。

また、その理由の上位5つは下記の通りとなりました。

Q. なぜ異業種から医療・介護・福祉業界に転職されたのですか?(n=119)

①手に職をつけたかったから(32.8%)
②自分に向いていると思ったから(18.5%)
③身近な人を介護した経験があったから/今後成長する業界だと思ったから(16.8%)
④仕事を通じて介護の技術や知識を得たかったから/人から感謝される仕事に就きたかったから(16.0%)
⑤お年寄りと接するのが好きだったから(15.1%)

グラフ

これらを見ると、将来性・やりがい・生まれ育った環境などが、介護を仕事にするきっかけとなっているようです。

介護職が転職を考えるきっかけは?

同じく、当社アンケートで転職を考えるときのきっかけについて質問したところ、上位5つの回答は下記の通りとなりました。

Q. これまで転職を考えたとき、何がきっかけで転職を考えましたか? ※複数選択可(n=164)

①職場の人間関係(50.0%)
②収入への不安(37.8%)
③仕事内容への不安(21.3%)
④キャリアアップしたい(18.3%)
⑤体力面での不安(17.7%)

中にはキャリアアップというようなポジティブな理由も上がりましたが、大半は職場に関する不満が理由になり転職を考える方が多いということが分かりました。

次の転職は同業界?異業界?

介護業界は異業界からの受け入れが盛んということが分かりましたが、現在介護職の方が転職をする場合、どの業界へ転職することが多いのでしょうか?

現在、介護職かつ直近で転職を考えている方に対し、次に転職を考えている業界について質問したところ、98.5%が同業界での転職を考えているという結果になりました。

Q. これまで転職を考えたとき、何がきっかけで転職を考えましたか? ※複数選択可(n=66)

グラフ

本アンケート対象者の半数以上が「介護福祉士」の資格を持っていることから、自身に合う施設を探しながらも介護業界でキャリアを積んでいきたいと考える人が多いと考えられます。

介護業界の将来性は?

売り手市場が続いている介護業界ですが、将来性はどうなのでしょうか?

結論からお伝えすると、介護業界の需要は今後も伸びていき、給料や福利厚生などの待遇も改善されていくことが想定されます。

その理由は主に以下の2つです。

1.高齢化率の上昇

日本の65歳以上人口は1994年に14%を超え「高齢社会」へ突入し、その後2007年には21%を超え「超高齢社会」となりました。

その後も高齢化率は上昇の一途をたどり、2021年には28.9%となっています。

また、今後も高齢化率は高くなっていくと予想されており2065年には約40%に到達するとみられています。

グラフ

日本の健康寿命は約75歳となっており、これを超えると介護サービスを必要とする人の割合が高くなります。そのため、今後75歳以上の人口が増加するに伴って、介護サービスの利用者も増えることが予測されます。

また、2021年の厚生労働省の発表によると、2025年度には約32万人、2040年度には約69万人の介護職員不足が推測されています。

介護業界の必要性はますます高まっていき、業界の規模はさらに拡大していくことでしょう。

2.介護職の待遇改善

介護業界の人材確保・定着を促すため、国は介護職員の給料を上げるための施策を行っています。

厚生労働省の発表によると、2021年度に前年度より職員への給与を引き上げたと回答した施設は49.7%。また、2022年度に前年度よりも給与を引き上げた施設は80.5%となっています。

実際に、2022年度にスタートした「介護職員等ベースアップ等支援加算」を取得している事業所では、平均給与額が前年度と比較して17,490円アップしています。

このように年々給与の改善が行われている介護業界ですが、全産業の平均月給と比較すると、まだ開きがあるのが現状です。

今後さらに介護職のニーズが高まっていくに伴い、給与水準も上がっていくことが期待できるでしょう。

まとめ

介護業界は有効求人倍率が高く、介護職員の需要は非常に高い状況です。

未経験・無資格者を歓迎する施設や、資格取得支援を行っている施設も多いことから、キャリアチェンジとして新たに挑戦しやすい業界といえます。

実際に別職種から転職した人の中には、「手に職をつけたかった」「今後成長する業界だと思った」など、介護業界の安定性・将来性を理由にチャレンジした人も多くいらっしゃいます。

これからの高齢化社会で必要不可欠になる介護サービス。より一層、働き手のニーズと待遇改善が加速していくことが予測され、将来性は申し分ないでしょう。

また、介護職として培ったスキルや知識の価値は下がることなく今後も重宝されるため、ライフステージに合わせて、自身に合った働き方を選ぶことも可能です。

介護業界へ少しでも興味を持たれた方・転職をお考えの方は、ツクイスタッフが運営する「かいごGarden」へ是非お問い合わせください。

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