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介護職の職務経歴書〈好印象を与える書き方ポイント解説!見本有り〉

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介護職の職務経歴書は、これまでの仕事の経験やスキルをアピールする為のものです。職務経歴書には決まったフォーマットも無く、経歴も人によって違う為、実際どのように書き始めればいいのか解らず、悩みがちに。

本記事では、職務経歴書の書き方について、各項目別のポイントや、採用担当者に良い印象を与える自己PRの書き方を見本や例文を交えながらご紹介いたします。すぐに使える職務経歴書のフォーマットもダウンロードできるので、介護職の転職をお考えの方はこれからの求職活動にぜひお役立てください。

介護職の職務経歴書の基本をおさえよう

職務経歴書は、履歴書では書ききれなかった具体的な経験やスキルの詳細、自分の強みを記載して採用担当者に、自分をPRするものです。職務経歴書は、履歴書を補う役割があります。履歴書にも職歴は記載しますが、スペースに限りがあるため、これまで、どれくらいの規模の施設で、どのような業務を担当してきたのか、詳細な経験や実績を記載することで、採用担当者に、自分が転職後にどのように活躍できるかを具体的にアピールすることが出来ます。

職務経歴書の提出は、必須ではない場合も多くありますが、採用担当者に自分の事をより理解していただくチャンスですので、必ず作成するようにしょう。

職務経歴書には、指定された形式はありませんが、基本的なルールはあります。まずは、職務経歴書の書き方の基本をおさえておきます。

手書き?パソコン?文章量は?

職務経歴書の作成は、特に指定がない場合、手書きでもパソコンでも、どちらでも大丈夫です。

手書きの場合は、履歴書と同様に、黒のボールペンか万年筆を使い、丁寧な文字で書きます。コピーしたものは「使い回している」と思われてしまうので、やめましょう。

パソコンで作成する場合は、誤字や脱字があった場合にも、簡単に修正ができるメリットがあります。ただし、文章を打っただけでは見づらいので、文字の大きさを変えたり、太字にするなどメリハリをつけ、見出しの位置や改行、箇条書きで書くなど工夫し、見やすい形式にまとめるようにしましょう。原則、黒文字で作成します。色を変更して目立させるなど、カラフルにするのはNGです。

手書き、パソコン、いずれの形式でも、何枚にも渡ってアピールをするのは、採用担当者の負担となるため、A4用紙、2枚程度に収めるのが一般的です。

書き終わった後は、誤字・脱字が無いか見直し、しっかりとチェックしましょう。

編年体式とキャリア式、2つの形式の違いについて

職務経歴書は記載方法の自由度が高く、自身の経歴に合わせた書きやすい形式で書きましょう。

形式には、大きく分けて「編年体式(逆編年体式)」「キャリア式」の2つがあります。応募先からの指定がなければ、自分に合った形式で作成して構いません。

一般的によく使われるのは、時系列順にまとめる編年体式です。時系列に沿って、履歴書と照らし合わせて確認出来る為、経歴とスキルの習熟度が一目で分かりやすく、採用担当者が読みやすい形式です。介護経験が浅い方や転職回数が少ない方に向いています。

逆に、直近の職務内容から過去に遡っていく逆編年体式もあります。職歴が長く、今の仕事内容と過去の経験に差がある場合、即戦力として活かしたい最近の職務内容を、わかりやすくアピールするために、逆編年式を使う場合があります。

キャリア式は、時系列に関係なく、これまでに経験した職務内容や職種ごとにまとめる形式です。応募先にアピールしたい資格や職種から記載します。

専門的な経験を積んだ人向けの為、介護業界で様々な業務・職種を経験したケアマネジャーなどの方におすすめの記載方法です。

今回は一般的によく使われる編年体式の職務経歴書でのご説明をいたします。

形式 特長 この形式に合う人
編年体式 時系列順にまとめる 介護経験が少ない方
転職回数が少ない方
キャリア式 今までに経験した職務内容や職種ごとにまとめる アピールしたい職種・資格などがある専門分野の方

職務経歴書の書き方と項目別の注意点

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日付・氏名について

日付は、履歴書など提出する書類と同じ日付に合わせます。郵送する場合は郵送日、面接に持っていく場合は面接日を記入します。西暦か和暦かはどちらでも構いませんが、提出する書類全体を通して統一しましょう。氏名は、姓と名前の間は一文字分明け、本名をフルネームで記入します。

職務要約について

職務要約では、これまでに務めてきた、施設形態や就業期間や仕事内容などを時系列で完結にまとめます。

具体的な内容は、次項目の「職務経歴」欄で記載しますので、3~5行程度(200字~300字程度)で簡潔にまとめるようにしましょう。内容を詰め込み過ぎると読みづらくなるために避けてください。

過去に務めた会社や施設が複数あり、要約に書ききれない場合は、直近、もしくは在職期間の長い経歴をメインに書きましょう。職務要約では、アピールしたい経歴のみ記載して、詳しい内容は「職務経歴」に記載すれば大丈夫です。

職務要約は、最初に採用担当者の目に入る項目なので第一印象に大きく影響します。採用担当者は職務要約を読んだうえで、職務経歴書を読み進めるかを決めることもあるので、しっかりと作り込むことが大切です。採用担当者に興味を持ってもらえるように、求人の募集要項を熟読したうえで、応募先で活かせそうな経験やスキルを書くようにします。

職務要約の一例

福祉系の専門学校を卒業後、1990年に「株式会社〇〇〇〇」に入社し、介護付き有料老人ホームの介護職員として6年間勤務いたしました。食事、入浴、排泄など身体介助業務を行い介護士としての基本的なスキルを身に付けました。1996年に現在勤務している「社会福祉法人〇〇〇〇」へ転職し、3年目からユニットリーダーとして、スタッフの教育やマネジメントにも携わりました。

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職務経歴について

職務経歴は、あなたが、これまでにどこで、どのようなお仕事をしてきたかを伝える項目です。以下の内容を時系列順に書いていきます。

勤務先名について

「社会福祉法人」「株式会社」などの法人名や、「特別養護老人ホーム」「有料老人ホーム」などの施設名は「特養」「有料」など略さずに必ず正式名称で記載します。正式名称がわからない場合は、施設のホームページにある「企業情報」から確認しましょう。

介護職の場合は、施設形態、配属先、施設の規模がわかるように、居室数、職員数もできるだけ書き添えましょう。同じ法人で別の施設や部署に異動した場合は、その経歴も書きます。

一般企業の経歴を書く場合は、法人名、事業内容、配属先、会社規模(資本金、従業員、売上)を記載します。

勤務期間について

日付の記載は西暦・和暦どちらの形式でも問題ありませんが、上記の日付や、履歴書や送付状など書類全体を通して統一します。入社日から記載し、退職していれば、「~0000年00月」、現在も勤務中であれば「~現在」、退職予定日が決まっている場合は「~0000年00月(退職予定)」と書きます。

職種・雇用形態について

「介護職」、「ケアマネジャー」など、働いてきた職種を書きます。「チーフ」、「リーダー」「課長」などの役職についていた場合は、「チーフ(メンバー00名)」など人数も記載しておくと良いでしょう。また雇用形態では、「正社員」など、どんな働き方をしていたかを書きます。介護職の経験は、「パート」、「アルバイト」などの非常勤であっても書いておきましょう。

業務内容について

主にどんな業務を行っていたかを、できるだけ具体的に書きます。具体的な数字を入れられる業務があれば積極的に入れてみましょう。実績を強調できます。数字で実績を記載するのが困難な場合は、仕事に対する姿勢を交えて記載すると、採用担当者があなたの働いている場面を想像しやすくなります。

事業内容(介護施設以外の場合)について

介護施設以外の会社に勤めていた経験を書く場合は、なんの会社なのか、どんな事業やサービスを扱っていたのかを記載します。

職務経歴についてよくあるお悩み

【転職回数が多い場合】
職務経歴には、転職回数が多い場合でも全ての職歴を記載することが基本です。職歴が多く、職務経歴の欄に記載出来ない場合は、介護職以外の経験は「在籍期間」「法人名」「職種」など最低限の項目だけ記載し、介護職の経歴を優先して記入するようにします。介護職は他の職種と比べて転職回数が多くなる傾向です。「転職回数が多い」はデメリットと捉えずに「豊富な経験」と捉えましょう。

【働いていない期間がある場合】
働いていない期間が長くあった場合でも、職務経歴書には働いていた期間だけを記載します。

介護職は転職回数と同様に、出産や子育てなどライフスタイルの変化に伴い、ブランクがある方が多いため、働いていない期間があるだけでマイナスになることはありません。ただし、面接の際にブランク期間について聞かれる事を想定しておきます。

【介護職の経験がパートや派遣のみの場合】
介護職の経験が、パートや派遣のみの場合も職務経歴書に記入しましょう。

一般的には、正社員での職務経歴のみを記載しますが、介護職であれば、パートやアルバイト、派遣の経験であっても、全くの未経験とベースとなる経験があるのとは、採用担当者の心象が変わります。

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保有資格について

保有資格の項目では、介護・福祉に関連する資格はもちろん、運転免許は、利用者様の送迎業務、PCスキル関連の資格は、介護職員で共有するマニュアルの作成やレクリエーションの資料作りなど、仕事内容に応じて役立つ場合があるため、所持している場合は記載しておくとアピールできる強みとなります。

記入順は、取得年月日(終了年月日)の順に正式名称で書いていきます。現在、資格取得に向けて勉強中であれば、「〇〇〇取得に向けて勉強中」と記入して構わないので、記載しましょう。

介護・福祉関連の正式名称については以下の記載例を参考にしてください。

保有していれば必ず明記する介護関連・福祉関連の資格

介護関連資格の通称名 保有資格欄への記載名称
ホームヘルパー2級 介護職員初任者研修過程 修了
実務者研修 訪問介護員2級養成研修課程 修了
ホームヘルパー1級 介護福祉士実務者研修過程 修了
介護福祉士 訪問介護員1級養成研修課程 修了
ケアマネジャー・ケアマネ 介護福祉士 取得
社会福祉士 介護支援専門員 取得
認知症ケア専門士
福祉住環境コーディネーター1級・2級・3級
福祉用具専門相談員
手話通訳士
音楽療法士
普通自動車免許第一種

自己PRについて

自己PR欄は、いままでの経験や実績からあなたの強みをアピールする項目です。例えば、職場で受けた研修や自主的に参加したセミナーや、昇進や昇格、社内で表彰を受けた場合は、記載すべきアピールポイントとなります。

業務改善に対して取り組んだ経験があれば、その内容と成果を書きます。リーダーなどの重要な役割を担当していなくても、何を行ったかを明確に記載すればOKです。

履歴書によっては、自己PR欄が設けてある場合があります。その場合、履歴書で記載した自己PRと同じ内容で問題ありません。

別の内容の自己PRを書いてしまうと、「どちらがアピールしたいポイントなの?」と採用担当者を混乱させてしまうことも。統一した方が、あなたに対するイメージが明確になります。ただし、同じ内容で良いからと、一語一句同じでは書く意味がありません。履歴書の自己PR欄はそれほど大きくはないので、履歴書より詳細な内容を記載するようにしましょう。

自己PRを作るポイント

自己PRが上手く書けない、自分の強みが解らないという方は、まず仕事に対して、「自分なりに意識している事」、「大事にしている事」、「周りから褒められた事」などを思い浮かべます。

その際、誰もがすごいと思うような出来事である必要はありません。それらを整理していけば、自分らしい強みが見えてきます。そこに具体的なエピソードを交える事で説得力が増します。

自分の強みが整理できたら、応募先のホームページや募集情報から理念や経営方針、どんな人材を希望しているかを確認します。

採用担当者は、職務経歴と自己PRから、望んでいる能力があるか、施設の雰囲気に合いそうか、長く働いてくれそうかを判断します。応募先が望む人物像に、自分の強みのどれが一番当てはまるかを考えて書く事で、採用担当者に響く自己PRが作成できます。また、最後にキャリアアップなど、今後の目標を書くことで熱意のあるPRにまとめることができます。

自己PRの一例

これまで、2社のグループホームで5年間、介護職として勤務してまいりました。そこで身につけた傾聴力が一番の強みです。認知症の入居者様ということもあり、些細な変化にも気がつけるよう、介助中でも会話を投げかけるなど、傾聴に努めてきました。この傾聴力を活かし、入居者様に喜ばれる生活サポートを行いたいと考えております。また、キャリアアップにも積極的に取り組んでおり、介護福祉士の資格取得を目指していきたいと考えております。

他にも「同じ施設形態への転職」や「スキルアップを目指して違う施設への転職」「ブランク空けで介護職に復帰する場合」など、ケース別の自己PRの記入例をご紹介。ぜひ参考にしてみてください。

職務経歴書フォーマットデータ

今回、ご紹介した職務経歴のフォーマットデータをダウンロードいただけますので、これから作成予定の方は、A4サイズにて印刷してご利用ください。

まとめ

職務経歴書は、履歴書では伝わりきらない経験や実績を、担当者に伝える事が出来る大切な書類です。今回、ご紹介した書き方のポイントを押さえて、あなたのこれまでの経験や強みが伝わる魅力ある職務経歴を作成してくださいね。

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