1. TOP
  2. 介護のお役立ち情報
  3. 介護職の転職・給料について
  4. 介護職の履歴書の書き方について

介護職の履歴書の書き方マニュアル~見本とテンプレート付き

サムネイル

介護職の転職に欠かせない履歴書。採用担当者へ好印象を持たれる履歴書を作成する為には基本を押さえながら、志望動機などは採用担当者へ熱意を伝えるオリジナルの内容にするのがポイントです。

本記事では、履歴書の押さえておくべき書き方を見本を交えながら、解説付きでご紹介します。すぐに使える履歴書のテンプレートもダウンロードできるので、介護職の転職をお考えの方はこれからの求職活動にぜひお役立てください。

履歴書を書く前の準備や注意点について

手書きとパソコンどちらの形式にすべき?

介護職の転職活動で提出する履歴書の形式は、応募先から指定の指示が無い限り、手書きでもパソコンでも、どちらで作成した履歴書でも問題ありません。

手書きの文字に不安がある方は、パソコン等を使うとよいでしょう。介護現場でも業務の報告書など、パソコンやタブレットで入力する機会もあるため、データで作成した履歴書を送る事でITスキルのアピールにも繋がります。

また、データで作成した場合は、書き損じによる書き直しの手間もなく、複数の応募をする場合も編集が手軽に出来るメリットがあります。

履歴書を手書きで書く場合は、黒字のボールペンを使用し丁寧に書く事を心掛けます。鉛筆やシャープペンシル、温度変化で消えるものや消せるボールペン(フリクション)は使用しないようにしましょう。また、水性よりもインクがにじみにくいゲルインクや油性のボールペンがおすすめです。

一文字でも書き損じた場合でも修正液・修正テープは使わないように。書き損じた場合は、書き直すのが鉄則です。別の用紙に書く事をまとめておいてから書き写すなど、間違えないよう落ち着いて書きましょう。

手書き・パソコンどちらの形式でも、書き終えた後は、しっかりと見直し、誤字・脱字が無い事を確認しましょう。

空欄を作らないように気を付ける

履歴書の記入欄に空欄があると「空欄=記入漏れ」と思われて印象を落としてしまうため、各項目に空欄が無いように記入します。

手元にコピーをもっておく

手書きで作成した際は、書き終わった履歴書はコピーを取り、手元に持つようにします。

面接の際、採用担当者は履歴書を見ながら質問するため、履歴書に書いてある内容とあなたの受け答えに違いがあると、整合性が取れていないため、「信頼できない人」と思われてしまう可能性があります。面接対策の一つとして常にチェック出来るようにしておきます。

基本項目の書き方について

履歴書

①日付について

履歴書の基本情報欄の上部にある日付欄は、面接で履歴書を直接手渡しする場合は提出日、履歴書を郵送する場合は投函日を記載します。日付が古い場合は使い回しを疑われ、良い印象を受けない為、注意してください。

②証明写真ついて

3ヶ月以内に撮影した証明写真(縦40mm×横30mm)を添付します。半年以上前の写真やスナップ写真等は使用しないようにしましょう。

証明写真は、本人確認以外にも第一印象や雰囲気を伝えるのに大切な情報となる項目です。写真店などで、撮影したものが望ましいですが、予算や時間の問題がある場合は、街にあるスピード写真撮影機のものでもかまいません。

撮影の際には、スーツなど清潔感のあるきちんとした服装と身だしなみで撮影に臨みましょう。髪型も前髪で目が隠れ表情が見えづらい髪型は避けます。撮る際の姿勢は、あごを軽く引き、顔と目線は真正面を向き、背筋をまっすぐ伸ばします。猫背になって顔が前に出ていたり、左右の肩の高さが違わないよう、姿勢にも注意を払います。また、軽く口角が上がっている表情であれば、明るい印象を与えます。

書き損じを考慮して、写真は最後に貼ります。証明写真を貼り付ける際は、両面テープやスティックのりを使用して貼り付けてください。万が一、剥がれた場合に備え、写真の裏には氏名を書いておくと安心です。

③氏名(ふりがな・フリガナ)について

履歴書は公的な文書となる為、略字は使用せずに、戸籍上の氏名を記載します。ふりがなは、履歴書のフォーマットに合わせ「ふりがな」とある場合は、ひらがなで、「フリガナ」とある場合は、カタカナで書きましょう。

④現住所・連絡先について

住所は、住民票に記載されている住所を記載します。省略はせずに、郵便番号、都道府県名から市区町村、番地、マンション名、部屋番号まで正確に記載します。ふりがなは、漢字だけにふりましょう。

電話番号は、固定電話、携帯電話のどちらでも構いません。日中に連絡が取れる連絡先を記入します。メールアドレスはフリーアドレスでも構いませんが、確認しやすいメールアドレスを記入してください。

学歴・職歴の書き方について

履歴書の学歴職歴の書き方

⑤学歴について

履歴書に使用する「年」は西暦・和暦、どちらで記入しても問題はありませんが、履歴書全体を通してどちらかに統一します。

学歴は、最上部の中央に「学歴」と記載し次行から学歴を記載します。基本的には、最終学歴の1つ前から記載します。最終学歴が大学・専門学校等なら、高等学校卒業から。高等学校が最終学歴であれば、中学校卒業から記載します。

学校名は、高校を高等学校など正式名称で記載し、学部・学科・コース名なども略さずに記入します。最後に「以上」と右寄せで記入します。

⑥職歴について

職歴も、学歴と同様に一行目に「職歴」と記載します。次行から、これまで働いたことのある職場を全て記入します。

転職回数が多い場合は不利になるのではと、不安な場合はあるかと思いますが、書かれていない就職先がわかった場合、最悪内定が取り消しになる可能性があります。転職回数が多い場合でも、介護職では、他業界よりはそこまで気にされる事はありません。ただし、面接の際に退職理由などの事情は必ず聞かれるため、しっかり答えられる理由を用意しておいてください。

アルバイトやパート・派遣の経歴を書く必要はありませんが、応募先へのアピールに繋がる介護に関わる職歴があれば、その職歴も記入しましょう。

会社名は、(株)や(福)と略さず、「株式会社」「社会福祉法人」と記載します。所属していた施設や部署を記入する際も、「特養」「サ高住」と記載せずに、「特別養護老人ホーム」や「サービス付き高齢者向け住宅」と正式名称で記載します。

異動などで所属部署が変わっている場合は、その部署名・異動年月を記入します。 企業の合併・買収などで社名が変わった場合は、○○株式会社(現××株式会社)と記載します。

現職の企業の退職日が決まっている場合は「株式会社○○○○ 退職予定」と記入します。すでに退職している場合は、「一身上の都合により退職」、在職中の場合は、現在の所属を書き、最終行に「現在に至る」または「在職中」と記入し、その下の行に右寄せで「以上」と記入します。

免許・資格、志望動機・自己PRの書き方について

履歴書の免許・資格、志望動機・自己PRの書き方

⑦免許・資格について

取得している免許や資格は、取得した順に記載します。資格を複数取得しており、項目に記載しきれない場合は、志望する介護関連の資格を中心に、業務に役立ちそうな資格を厳選して記載しましょう。

介護職関連の資格名は初任者研修や実務者研修のような通称の表記ではなく、正式名称で記載します。他にも注意すべき資格名に、「ホームヘルパー2級」や「ホームヘルパー1級」の資格があります。こちらの資格は2012年の介護保険制度改正により廃止され、2013年に「介護職員初任者研修」「介護福祉士実務者研修」として新設されました。そのため、介護現場では、よく同等の扱いとされていますが、同じ資格ではありません。名前の違いだけでなく、取得の内容や条件にも差があるため、必ず正式名称「訪問介護員2級養成研修過程」「訪問介護員1級養成研修過程」と書くようにしましょう。

介護職の主な資格の名称を下記にまとめましたので参考に記載してください。資格取得中の場合も、「〇〇〇取得に向けて勉強中」と記入して構わないので、記載しましょう。

介護関連資格の通称名 履歴書への記載名称
初任者研修、初任者 介護職員初任者研修過程 修了
ホームヘルパー2級 訪問介護員養成研修2級過程 修了
実務者研修 介護福祉士実務者研修過程 修了
ホームヘルパー1級 訪問介護員養成研修1級課程 修了
介護福祉士 介護福祉士 取得
ケアマネジャー・ケアマネ 介護支援専門員 取得

⑧志望動機について

志望動機は履歴書の中で最も重視すべき項目です。志望する施設への熱意を伝えやすく「介護職を選んだ理由」や「その施設(事業所)を選んだ理由」「入職後にしたい事」など、各個人ごとに特長が出る項目です。

志望動機は、面接時にも必ず聞かれる質問なので、履歴書に記載する内容は簡潔にし、詳細な内容を面接時に応えられるようにしておきましょう。

志望動機を書くポイントとして、応募先の介護施設(事業所)のホームページから理念や介護方針などを確認し、自分の思いと共感できるところを探し出し、なぜそこで働きたいと思ったかを書きます。また入職後に、どうなりたいかまで記載する事で、より具体的に本気度が伝わり好印象を与えます。

「前職より給料が良い。」「通勤時間が短縮できる。」などの、ただ条件面が合っているだけの理由を書くのはマイナスイメージに繋がる為、避けましょう。

志望動機や自己PR欄、職務経歴書などを書く際は、これまでの経験した事を振り返り、嬉しかった事や印象に残った事、失敗してしまった事など、エピソードから整理して、自己分析を行うと自分の強みが見えてくるので書きやすくなります。

実際に、介護職の志望動機の例文をご紹介いたします。志望動機を書く際の参考にしてください。

志望動機例

【介護業界未経験の場合】
人と接する事が好きで、長年、接客業に携わっていましたが、もっと人と深く関わりたい、人の役立ち仕事に就きたいと考えるようになりました。介護の仕事に元から興味があったため、介護職に就いている友人と一緒に、介護職員初任者研修を受講したのがきっかけです。未経験でもしっかりと指導いただける貴社の教育体制に巡り合い志望いたしました。これまでの接客業で培ったコミュニケーション力を、介護の仕事でも活かしたいと思います。

【介護職から介護職への転職の場合】
貴施設のホームページで、利用者様の意思を尊重し、働かれている職員の方のインタビューを拝見しました。貴施設の「その方らしく過ごせるために」という理念に共感するとともに、その理念を実践していることが良くわかりました。今回は、新規の介護施設立ち上げにあたり、これまでにリーダーとして身に着けたマネジメント力と介護技術を活かし、同じ一員として利用者様をサポートしたいと応募させて頂きました。

自己PRについて

自己PRは志望動機と同じく採用担当者が重要視する項目です。履歴書によっては、自己PRの項目が別に用意されているものもあるため、これまでの勤務で得た経験や具体的なエピソードを織り交ぜて、志望動機にも繋がるように書くと良いでしょう。

介護業界未経験の方は、前職の勤務で培った能力や人柄、ご家族への在宅介護の経験がある場合を書くと採用につながりやすくなります。介護業界で働いたことがある場合は、経験した業務について触れ、即戦力であることをアピールします。また、やりがいや大切にしている介護観を書く事で、前向きな仕事への取り組む姿勢を伝える事もできます。

実際に、自己PRの例文をご紹介いたします。自己PRを書く際の参考にしてください。

自己PR例

【介護業界未経験の場合】
小さい頃から、おばあちゃん子だった事もあり、祖母の介護がきっかけで、介護の仕事に携わりたいと思うようになりました。

訪問介護を利用し、私自身も祖母の介護を手伝う中で、祖母に対し常に優しく接してくれた介護士さんに感銘を受け、介護業界で役に立ちたいと思いが強くなり、市の介護研修を受講するなど、介護の知識を学ぶようになりました。現在は、初任者研修を取得する為、修学中です。未経験ではありますが、祖母と同じように笑顔で過ごしていただけるような、介護士になりたいと思います。

【介護職から介護職への転職の場合】
様々な業務に対して幅広く対応できる事が私の強みだと考えております。これまで、特別養護老人ホーム、グループホーム、訪問介護の介護士として異なる施設形態で勤務してきました。設形態やケア内容により特長や業務内容も異なりましたが、柔軟に対応し、施設の同僚とも積極的に連携を取り業務にあたりました。これまでの経験を活かし、一日でも早く戦力として貢献できるように努めて参ります。

⑨通勤時間

通勤時間は片道分の通勤時間を記載します。自分の玄関から出て会社に到着するまでのドアtoドアの時間を記入します。5分単位で切り上げて書きます。
(例)23分→25分、46分→50分

⑩扶養家族(配偶者は除く)、配偶者、配偶者の扶養義務

扶養家族がいる場合は人数を書きます。(配偶者は除く)と記載されている為、配偶者(妻や夫)は扶養家族に数えません。

配偶者は、結婚して居れば「有」に結婚していなければ「無」を囲んでください。配偶者を扶養している場合は、「有」、していなければ「無」を囲みます。

履歴書を提出するときの封筒やメールの書き方

履歴書を提出する際は、郵送やメール、面接時に直接渡す場合など、提出する方法に応じて注意する点が異なります。

履歴書を郵送で提出する場合

履歴書を郵送する際は、「送付状(添え状)」を同封するのが一般的なマナーです。送付状は、誰が・誰に何を送ったかを記載しているもので、採用担当者に同封されている書類が、ひと目で解るようにします。

送付状はA4サイズ用紙に以下の項目を記載します。

送付状例

(1)日付
郵送する履歴書と同じ投函する日付を記載します。西暦・和暦は書類の中で統一します。
(2)宛名
応募先法人名・施設名・部署名・担当者名など、省略せずに正式名称で記載します。
(3)自分の情報
氏名、住所、電話番号、メールアドレスなど連絡先を記載します。
(4)件名
「応募書類送付の件について」「応募書類ご送付の件」など解りやすい件名にします。
(5)本文
求人に応募する内容を記載します。挨拶状ですので、「拝啓」などの頭語から書き出し、簡単な挨拶文を記載し、締めは「敬具」などの結語で結びます。
(6)同封書類
履歴書、職務経歴書など、それぞれの枚数を箇条書きで書きます。「記」を中央揃えで記入し、最後は右端に「以上」と記入し結びます。

郵送で提出する場合は、提出期限を確認し余裕を持って送付します。投函する前に封筒の宛名や送付先に間違いが無いか、必要な書類の漏れが無いかチェックしておきます。

送付する封筒は、茶色の封筒でも問題はありませんが、企業宛の書類と混ざる可能性がある為、白色の封筒で提出すると応募書類だと認識されやすくなります。履歴書を二つ折りにしたサイズやA4サイズの応募書類が折らずに入る、角形2号サイズを選びましょう。また、履歴書が折れたり汚れたりしないように、履歴書をクリアファイルに挟んでから封筒へ入れておくとより丁寧な印象を与えるでしょう。

宛名を書く際の注意点は、施設の場合は「御中」、人の場合は「様」をつけます。封筒の表面の左端には、赤字で「履歴書在中」と記載しておくと、採用担当者が一目で履歴書だと認識しやすくなります。

メールで提出する場合

採用担当者は日々、多くのメールを受け取っている為、メールで提出する場合は、どのようなメールが送付されてきたのかひと目で解る件名にします。「履歴書ご送付の件」や「介護職応募の件」などにし、その後に「氏名」を記入します。

メールの本文冒頭には、応募先施設名や担当者名を、メールの本文には履歴書のファイルが添付されている旨を記入します。適宜改行したり、1行空けるなど、読みやすさを配慮する事が大切です。

なお、履歴書はWordやExcelなど様々なファイル形式で作成する事ができますが、上書きされる恐れや、レイアウトを保ったまま印刷する事ができる為、メール送信をする際のファイル形式はpdf形式に変換し、送る事が望ましいです。

履歴書のファイル名は「20231031_履歴書(氏名)」.pdfなど、「送信日」や「氏名」をの記載したファイル名にし、こちらも採用担当者が解りやすいようにします。

送信メール例

○○○○○○法人 特別養護老人ホーム○○○○苑
○○○○様

【職種名(例:介護士の正職員)】に応募いたしました、【自分の名前】と申します。
履歴書と職務経歴書をメッセージに添付いたしますので、ご査収いただけますと幸いです。

何卒よろしくお願いいたします。

氏名
郵便番号・住所
電話番号
メールアドレス

直接提出する場合

面接当日に面接官へ直接提出する場合は、クリアファイルに挟んで封筒に入れておきます。持参する際に、端が折れたり、シワや汚れを防ぐことができます。渡す際に、封筒から履歴書を取り出し、履歴書を面接官の見やすい方向へ向けて「よろしくお願いいたします」と一言添えて手渡ししましょう。

封筒も一緒に渡す事もある為、裏面の左下に自分の住所・名前を記入しておきます。

履歴書テンプレート(フォーマット)データ

一般的な履歴書のテンプレート(フォーマット)をダウンロードいただけますので、履歴書の準備がまだの方は、A3もしくはB4サイズにて印刷してご利用ください。

コンビニや文房具店などで購入できる市販のものは、A3を二つ折りにしたA4サイズ(210㎜×297㎜)か、B4を二つ折りにしたB5サイズ(182㎜×257㎜)があります。サイズはどちらでも問題ありません。

まとめ

介護職の転職活動で失敗しない為に、履歴書の正しい作成方法を、各項目別に見本を交えてご紹介いたしました。しっかり書類選考をして頂くためには、基本をしっかりと押さえつつ、あなたならではの魅力のある長所や思いをアピールする事が重要です。

ツクイスタッフが運営する「かいごGarden」では、「この志望動機でいいのかな?」など履歴書や職務経歴書など、書類の作成にお悩みの方に、介護転職のプロが、納得のできる転職活動を全力でサポートいたします。履歴書の添削はもちろん、就業条件の交渉など、すべてお任せください。

ページトップへ戻る