介護職員初任者研修を勉強中 Vol.2

資格・スキル


コラムニストの森塚です。私は今、介護職員初任者研修を通信とスクーリングで学んでいます。最初の1か月はVol.1でお伝えしていたように座学ばかりでしたが、後半に入り実技演習に入ってきました。

実技研修で用意したもの

最初のイメージでは、実技ではエプロンのイメージでしたが、エプロンは不要でした。費用の安い講座を選んだ事に原因があるのかもしれませんが、研修費用の他に学校に収めない出費がかなりありました。

動きやすい伸びる服の上下と上履き靴で、実技講習を受けます。そのような服を持っていなかった知人は、普段も使えるようにスラックスタイプの条件にあう服をわざわざ買ったのに、形がダメだから別の服を用意するように注意されていました。また、前開きのパジャマやアイマスク、プラスチック手袋、紙コップなど講習でも1回しか使わない、結局はゴミになるような物品の用意を求められました。

紙コップなど1人1人で購入したら残るものの方が多いです。実技講習が始まると、生徒の間の距離はグンと縮まります。1カ月もすると仲良しグループがいくつもできました。が、初期のころはそんなに仲良しでもないので、共同で買う人は稀でした。学校側で用意して欲しいと思いました。または、その情報を申し込み前に公開して欲しかったです。初任者研修の講座を探している時には、そのような情報がなかったので今探しておられる方は、要確認です。

最初の実技

実技はベッドを使用しないことから、始まりました。アイマスクをして街を歩いたり、食事をしたり、唇にテープを貼って(麻痺の想定)食事をさせてもらったり、車いすに乗って押してもらわずに移動したりと利用者側の感じ方も体験します。また否定し続けて会話をしたり、肯定し続けて話をするなど心理的な体験しました。初めのうちは、2人1組でできることが多かったです。

ベッドを使う実技


ベッドを使う日は、教室の机や椅子を片付け、ベッドを引っ張り出して行います。教室は広くなく、ベッド4つを並べると一杯になります。20人前後が、4つのグループに分かれて実技を行います。

まず、ベッドメイキングをグループの中の2人が1組で行います。皺の入らないピンとした状態のシーツが介護での利用者さんの床ずれを作らないためには重要なのだそうです。実際に、教わった方法でベッドメイキングを行うと介護実技を入れ代わり立ち代わりベッド上で行い、激しく動いていても、終了し片付ける時まで、シーツに皺は全く入っていませんでした。

続いて人の体の自然な動きと、テコの原理を使った介護術「ボディメカニクス」を習います。ほとんど力を入れなくても、利用者役の人を動かせる技術です。利用者さんの体を小さくし抵抗を少なくします。人の本来持つ動きを真似、テコの原理を利用します。この3つの組み合わせで、利用者さんの寝返りや寝ている方を座らせる方法を利用者役と介護者役で行います。利用者側になった場合、なるべく楽にさせまいともしましたが、無駄な抵抗で軽ーく体がひっくり返ります。指1本でも寝返りを行える程です。どちらの場合にも、双方があまりの軽さにおぉーっと声を上げるくらい楽々、移乗や寝返りなどを行うことができます。

グループ分けも工夫されていた

グループは、机を片付け終わったときにたまたま近くにいた人と組むこともあれば、体格ごとにグループを分けられたり、背の高さ順だったり、誕生日順だったりします。背の高さでのグループ分けを行った場合、ベッドの高さをを介護役に合わせて上下する回数を減らすためと意味のある場合もありますが、シャッフルの為の時もあり、結果的にいろいろな人と1日ずーっつと触れ合うので、急速に知らない人だった人との距離が縮まりました。

利用者さんは変わることが多く、また、認知の問題で毎回初めましての方もおられます。仲良しグループでの馴れ合いをさせない工夫でもあると感じました。

実技もグループで考えることが増えてくる

私のクラスは20代から70代までの幅広い年齢の方が学んでいます。普段の生活では決して知人にはならないであろう年齢差の人と、グループワークを行うことで、ジェネレーションギャップだけではない多様な考え方や感じ方・行動に驚いています。

その時に応じ、常に考える介護

また、実技では講師のマネをするだけでなく、与えられた条件でどうすればよいのかを考える時間もあります。その人の残存能力をできるだけ活用し、必要最低限の援助を行うには、どうすればよいのか?能力の有る分も介助を行ってしまい能力を使わないと、あっという間に出来なくなってしまうそうです。そうなると、生活の質や気力が下がってしまう。そこで、その人にとってのよりよい介護方法や手順を考え、グループ単位で行います。同じグループで考え発表しますので、学生気分になりました。若返った気がします。

介護職はこの考えることを重視しているようです。先に習ったボディメカニクスでひょいひょいやっていると、全介助だと講師に指摘されます。つまり、必要以上の介助で利用者さんの残存能力を活かしていないストップがかかるのです。

どうすれば利用者さんにその気になってもらえるか?どこまで介助するか?補助具の使用で1人でもできないか?そして、同じ人には同じ介護サービスを提供する。その為には、情報共有。グループワークが多いのは、実際の業務でもチームでサービスを提供することが多いからだと思います。

実技も、もう少しで終わりで、資格は取れる予定ですが、もう少し学びたい気がします。

平日昼コースがおすすめ

ちなみに、私は土日コースで週1回だけスクーリングに行っています。働きながらですので、実質週休1日となります。この週休1日状態が、4か月続くのが予想以上に負担に感じます。もし、初任者研修の働きながらの受講を考えておられる方は、それなりの覚悟を持って受講してください。

また、平日コースの振り替えで何人か来ておられましたが、週1コースの私たちより実技や思考が格段に上でした。短期間でも毎日講習を受けているのと、前回のことを忘れたころにまた講習を受けるのでは、身に付き方が全く違います。資格を取ってから働くことが可能であれば、受講に専念できる平日昼コースをお勧めします。

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'かいごGarden'コラムニスト

kazyu moritsuka / 企画制作スタッフ
京都出身。アルバイトも含む新聞業界、小売業界、印刷業界、教育研究機関、web業界を経験後、介護業界に入り現在、Webコーダー。引っ込み思案で照れ屋なのにデザイン兼務で、ドキドキの毎日を送っています。

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