認知症ケア専門士の資格を介護士が取得するメリット

資格・スキル

認知症ケア専門士の受験資格と試験の流れ

ここでは、認知症ケア専門士の受験資格と、受験の流れをご説明します。

※以下は、2018年1月10日現在 の情報です。

認知症ケア専門士の受験資格

認知症ケア専門士の受験には、認知症ケアに関する施設・団体・機関において3年以上の認知症ケアの実務経験が必要です。

対象は認知症ケア専門の施設等である必要はなく、認知症ケアに携わってさえいれば「通常の通所型介護施設の実務経験3年」でも構わないということです。

ただし、ボランティア経験などは実務経験に含まれません。

上記以外の資格は必要ありませんので、実質無資格で受けられる資格と言えます。

認知症ケア専門士の試験の流れ ~一次試験~

認知症ケア専門士の試験は、一次試験、続いて二次試験の流れで行います。

「認知症ケア標準テキスト」に準じた内容で、

  1. 認知症ケアの基礎
  2. 認知症ケアの実際Ⅰ:総論
  3. 認知症ケアの実際Ⅱ:各論
  4. 認知症ケアにおける社会資源

上記各分野から50問ずつ、合計200問の問題が、五者択一のマーク式で出題されます。

各分野全てで、70%以上の正答率を満たしていると、晴れて認知症ケア専門士の一次試験合格です。

認知症ケア専門士の試験の流れ ~二次試験~

認知症ケア専門士の一次試験に合格したら、二次試験に進みます。

出題された事例問題に対する論述と、当日発表されるテーマに沿って6人を1グループとしたスピーチ・ディスカッションの面接を行うことが、試験の内容です。

  • 適切なアセスメントの視点を有しているか
  • 認知症を理解しているか
  • 適切な介護計画を立てられるか
  • 制度及び社会資源を理解しているか
  • 認知症の人の倫理的課題を理解しているか

論述や面接が総合的に評価され、上記5つのポイントを満たしていると判断された場合、認知症ケア専門士の二次試験に合格できます。

認知症ケア准専門士も登場

2018年から新資格として、「認知症ケア准専門士」認定試験がスタートしています。

こちらは認知症ケアの実務経験がない人に向けた資格で、18歳以上なら誰でも受験できます。認知症ケア専門士との大きな違いは、筆記試験のみで面接がないこと。また、更新制ではないことの2点です。

准専門士を取得して5年以内なら、専門士試験を受けるときに一次試験(筆記試験)が免除されます。

現場で働いた経験は足りないけれど、認知症ケアの知識を得たいという人にはぴったり。まずは准専門士を取得しておいて、実務経験を積んだら専門士試験を受験するのもおすすめです。

認知症ケア専門士の資格の勉強方法

認知症ケア専門士の資格の勉強をする介護士

先述したように、認知症ケア専門士の一次試験・二次試験の内容は全く異なるので、当然勉強方法も変わります。

しっかり準備を整えましょう!

一次試験の筆記問題の対策

地道ですが、テキストの問題集や過去問を繰り返し解きましょう。

テキストを隅から隅まで読んで理解するのもよいですが、時間がかかります。

問題集や過去問を中心に進めて、わからない分野はテキストを読んで補うのが効率的です。独学でも十分対応できます。

二次試験の面接の対策

試験のテーマは当日発表ですが、どんなテーマがきても対応しやすいように、様々なテーマで小論文やレジュメを繰り返し作成しましょう。

スピーチやディスカッションでは、正解を答えるというより、自分ならどう考えどう行動するか、自分の言葉でしっかり主張することが大事です。

小論文やレジュメを繰り返し作成する過程で、自分の考えを簡潔にまとめられる力をつけてゆきましょう。

試験の合格率は? 難易度はどのくらい?

2017年(第13回試験)の合格率は56.5%、2016年(第12回試験)の合格率は49.3%でした。

それ以前の年を見ても、だいたい45%〜55%くらいで推移しています。受験した人のうち合格できているのが約半数程度なので、難易度はやや高めといえるでしょう。しっかりとした事前準備が必要です。

リーダーシップを取れる介護士を目指すなら認知症ケア専門士の資格がオススメ!

一段ずつキャリアアップの階段を昇る

認知症ケア専門士の資格は、これからの日本の介護現場で活躍することが見込まれている資格です。

資格を取得した地点でゴールではなく、資格取得を通じて得られた認知症ケアに関する知識が、日々の介護現場で十分に活用できる点がポイントです。また、認知症以外の方との関わりにも、活きてくるのではないかと考えられます。

「いつかは職場のリーダーの役割を担っていきたい」と考えられている介護士のみなさんは、介護現場で活用できる資格として、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか?

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